3.その考えに私心はないか?(by稲盛和夫氏) - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松山 淳
アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
東京都
経営コンサルタント

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対象:人材育成

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3.その考えに私心はないか?(by稲盛和夫氏)

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リーダーの言葉

稲盛和夫氏の言葉



京セラの創業者である稲盛和夫氏は、
経営哲学を誰よりも大切にしてきた類い稀なる人物です。

今年、某出版社が主催する講演会でお話を聞く機会に恵まれました。
慎重に言葉を選びながら、ゆっくりと語る姿には、
気負いとうものが全く感じられず、
その風貌からは想像できないおだやかさを感じました。
出家のご経験もあり、日々、人格を高めようと努力してきた
長い年月は、人を円熟の領域へと運ぶのだと痛感しました。

稲盛氏には、あまりにも有名なこの言葉があります。

「動機善なりや、私心なかりしか」

京都にあった小さな町工場を京セラという大企業へと
育てあげていく過程では、血を吐くほどの苦労があり、
まさに悩みつづけた人生であったと思います。

様々な経営判断をリーダーとしてしなければならない時、
常に稲盛氏は、上の言葉を自分につきつけてきたそうです。

私が今しようとしていることの動機は「善」なのか、
そして、そこに自分だけよければいいという「私心」はないか? 

ご存知のように国の独占であった通信事業(電電公社)は、
1985年に民営化されNTTとなりました。
それに伴い民間企業の参入が認められました。
ところが、NTTという巨像に挑む企業はなかなか現れなかったそうです。

「しかし、これでは適正な競争原理が働かず、
 電電公社の時代とかわらぬ電話料金が国民におしつけられてしまう。
 それでは何のための民営化か」

そう憤怒した稲盛氏は、通信事業への参入を決断します。
それが旧DDIで、現在のKDDIの母体となった企業です。

ただ、参入にあたって、すぐに手を挙げたわけではなく
これまでもそうであったように、
「動機善なりや、私心なかりしか」
という言葉を自分につきつけ、熟考に熟考を重ねたと言います。

その考え行動は、
世のため人のためを思ってのことか?

大切にしたい考え方です!

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