5月13日(日)に「パーカッションフェスティバル2012 イン ナゴヤ」が開催されました。
今回で10回目の開催ということもあり一際賑やかに催されました。
日本打楽器協会は2006年に組織改変を行い地域別に5つの協会(北海道・東日本・中部・関西・西日本)が独立して活動しています。
3月から5月にかけて各協会で新人演奏会とフェスティバルが開催されています。
中部打楽器協会主催のフェスティバルは今年も愛知県の「長久手市文化の家」を会場に、「森のホール」ではメインコンサート、「音楽室」では打楽器クリニック、「展示室」では協賛各社によるリペアコーナー、楽器・楽譜・CDの展示と販売が行われ、学生さんを中心に多くの方々にご来場いただきました。
打楽器クリニックの講師は名古屋フィルハーモニー交響楽団打楽器奏者の窪田健志さんが担当されました。
3月まで「バンドジャーナル」でのワンポイントレッスンを執筆されていたこともあり大盛況。
楽器展示ではJPCさん、サタケドラムショップさん、こおろぎさん、コマキ通商さん、川端楽器商会さん、エスペランサさん等に出店していただき、こちらも大盛況でした。
今年のメインコンサートはフェスティバルをより広く周知し、より多くの人々に参加していただくため出演者を一般から公募しました。
小中学生によるマリンバアンサンブル、大学生や社会人による打楽器アンサンブル、音楽大学打楽器科の学生によるアンサンブル等、多彩な出演者となりました。
打楽器の専門家、プロやプロを目指す学生のためだけの狭義の打楽器協会、それはそれで専門性を高めるためには必要な団体(協会)だと思います。
組織や改変しプロやアマチュアの垣根を越えた「打楽器が好きな人たち」が交流する団体(協会)として今回の演奏会は意義ある一歩を踏み出せたのではないかと感じました。
打楽器という楽器の特性上、音楽のジャンルも幅広く、というよりもジャンル分けをするのが難しい楽器でもあります。
実際には例えば「クラシックを主にやっているけれどサンバも好き」「普段はドラムを演奏しているけれども民族的な音楽も知りたい」というように演奏者自身がクロスオーバーしているケースが多くあるからです。
メインコンサートではアンサンブルだけでなくソロの演奏も充実していました。
中学2年生の加藤駿吾君は N,ロサウロ作曲「Variations Over Evelyn Glennie´s “A Little Prayer”」この難曲をマリンバのソロで見事に聴かせてくれました。
中部打楽器協会新人演奏会で推薦されこのコンサートに出演した城田絵里子さんの C,ディーン作曲「Mourning Dove Sonnet」のヴィブラフォンソロは新人演奏会の時の演奏に比べ曲想・音色とも練られており秀演でした。
メインコンサートのフィナーレは出演者全員・会員による打楽器協会名物の外山雄三作曲、岩城宏之編曲「ラプソディ」の大合奏でした。
私も久し振りに演奏の輪の中に加わりましたが、燃えました、やっぱり。
来年のフェスティバルも今年と同じ会場で5月に開催されます。
お近くの方は是非ともご来場下さい。 http://blog.livedoor.jp/c_dagakkikyoukai/archives/6211799.html
このコラムの執筆専門家
- 成澤 利幸
- (長野県 / 音楽家、打楽器奏者)
- 成澤打楽器音楽教室
音楽はみんなのもの
楽器の演奏は専門家からのちょっとしたアドバイスによりスムーズに上達したり音楽の奥深さに触れることがあります。ドラムやマリンバ、いろいろな打楽器のレッスンを通して皆さんのお力になれればと思います。
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