「ティラミスの法則」
ティラミス・・・・どこかでお聴きになったことがあるでしょ。
そうです、イタリアのお菓子にありましたね。
ティラミスの語源をご存知ですか?
ティラ=Tira=もちあげて
ミ=mi=私を
ス=su=上に
つまり、この言葉はマンホールに落ちた人がそのままつかえるような言葉ですが、由来はもっとロマンティックで、失恋した女性が「わたしを元気づけて!」という状況の時につかうらしいです。
花言葉ならぬ菓子言葉とのこと。
声みがき術では、もっと直接的な意味で使います。
実際にあなた自身を上にもちあげてゆきます。
え、マジックじゃないです! 幽体離脱でもない・・です!
いくらリラックスして立っていても、武蔵自然体にあるように、
背骨はピンと伸ばしておくことが、見た目にも、声みがきにも、とても必要なのです。
でも、結構、自分では伸ばしたつもりという形が多いのですね。
そこで、ここでは極端にやってみます。
ついでにいっておきますが、「声みがき術」では、今まで皆さんが日常的につかってきた筋肉を限界まで使ったあとで、そのあとに適正な使用領域に戻してゆきます。
まずは観賞用の植物のように、繁らしてしまわないと刈り込むこともできないと判断
するからです。
武蔵自然体で立ち、足が地から離れるのじゃないかと思うくらい、背筋を上に上にのばしてみてください。
それが限界?
まだ伸びるでしょう!大丈夫、引力が働いている限り浮遊はしませんから。
もっと!!
はい、いちど元にもどって。
今度はこんなイメージをもってTiramisuしてみてください。
1:高い空から一本の細くて強い糸がスルスルとのびてきて、
あなたの頭の真ん中に着地。それを、誰かが上のほうで引っ張りあげているようで、身体全体がグングン伸びてゆきます。
必ず、上から糸が降りてきたというイメージからはじめてください。
このレッスンを始めた時に、ある方から「肩がこるんですが・・・」という反応を頂きました。
その時に気付いたのですが、その方は、「頭の上から一本の糸が上を目指して伸びてゆく」というイメージをもって始められたようです。
結果的には同じ形にはなるのですが、自分でその糸を伸ばしているという考えや、まるで「ジャックと豆の木」の豆のツルを頭の上にいだいているような考えが、なんとなくの重量感を与えていたのかもしれません。
そこから外れるには、あくまでも上から伸びてきた糸に勝手に引き上げられているというイメージに切り替えることです。
2:十分に伸びきったところで、その糸が切れたとすると、どうなるでしょう。
そうですね。まさしく糸の切れた操り人形のように、ヘナヘナと床に座り込んでしまいますよね。
そのイメージをもって、一度、全身脱力系で床にくずれおちてしまいましょう。
そう!あなたは、一本の糸だけを頼りに吊り下げられている操り人形なのです。
両手には糸はついていませんので、ブラブラしています。
まるで風にそよいでいる細い木の枝の状態です。
2、3回これを繰り返して緊張と弛緩を交互にあじわってみてください。
どちらも大袈裟にみえるほど、大きな動きをもってやってください。
大きな振幅をもつことも表現力を高めるために、とても重要なことですから。
まっすぐに安定して立っているあなたの姿!
とても素敵ですよ。
腰回りの充実感も今までに味わった事がないくらいの体験だと思います。
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