春の七草を集めて七草粥を作りました(1) - 幼児教育 - 専門家プロファイル

杉田 昌穂
青穂塾 塾長
大阪府
塾講師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
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(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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春の七草を集めて七草粥を作りました(1)

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2月中旬、幼児教室で七草粥を作りました。

初めての試みで、年中児と年長児を対象にしてみました。

旧暦の1月7日は、現在の2月上旬に当たりますので、ちょうどいい時期です。今年は厳冬でしたので、生育は少し遅れ気味です。

じつは去年の冬に思いついたのですが、「ゴギョウ」と「ホトケノザ」を見つけることができませんでした。やがて春になって暖かくなると、大きく成長し花も咲きますので、発見することができました。それを植木鉢に移植して今年の冬を迎えたわけです。

七草粥は子どもの頃から毎年欠かさず食べてきました。でも、「セリ」「ナズナ」「ゴギョウ」「ハコベラ」「ホトケノザ」「スズナ」「スズシロ」すべてが入っているわけでもありません。「スズナ」「スズシロ」は「カブ」「ダイコン」ですから、主にこれを入れていたようです。

雑誌「食農教育」2011年1月号(農山漁村文化協会)によりますと、地方によって入れる物はさまざまで、ミズナ、シュンギク、ネギなど冬の野菜はもちろん、雪国ではニンジン、ゴボウ、豆腐、こんにゃく、油揚げ、餅、小豆、納豆など、奈良で育った私からは信じられないような物が使われています。あるいは味噌仕立てや、砂糖をかけて食べるなどというのもあって、私の感覚から言えば、ここまでくると七草粥とは言えないような気がします。

有岡利幸著「春の七草」(法政大学出版局)によりますと、七草粥の歴史をさかのぼってみますと、万葉集に出てくる「春菜摘み」にたどり着くようで、初子(はつね)の日(正月最初の子の日)に野に出て若菜を摘んで、その場で羮(あつもの、熱い汁)にして食べる行事があったようです。

平安時代に入り、延喜11年(911年)正月7日、七種類の若菜が醍醐天皇に奉られた記録があるそうです。この頃に七草粥ができたようで、源氏物語や枕草子にも出てきます。

室町時代に入りますと、1388年頃にできた「蔵玉(ぞうぎょく)和歌集」に、次の歌が出てきます。

芹ごぎやうなづなたびらこ仏座すずなすずしろこれぞ七草

江戸時代に入りますと、蔀遊燕(しとみゆうえん)という人が1697年に「年中故事要言」と言う本を書き、その中で次の和歌を書いています。

せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞななくさ

これが現在に引き継がれているようです。

ただ、「七日」「七草」というように「七」という吉数を使うのに重点が置かれていますから、時代によってはオオバコ、ヨモギなどこれ以外の植物を使うことも多かったようです。書物によっては「・・・たびらく、仏の座・・・」(たびらくはタビラコのこと。仏の座は、現在タビラコのこととされる。)とあったりしますので、この時の「仏の座」はタビラコではないと思われます。

いずれにせよ、これらの植物は、薬草でもあり、青菜が少ない冬にあって、ビタミンやミネラルを多く含み、大切な食べ物であったようです。

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