- 西田 淑子
- サクセスインサイド・コミュニケーション 代表・コミュニケーショントレーナー
- 大阪府
- ビジネスコーチ
対象:コーチング
出かけるときの服のコーディネートに納得がいかないと、人目が気になり、気分の良いものではありません。特に若いときはそうでした。
出かける前に鏡の前で、気に入らない顔をしていると、おばあちゃんはこう言いました。
「誰も見てへん、でももし、変な服、って言ってくれたら、見てくれてありがとう、って言っとき」。
すごいコメントです。
「気にするな」とアドバイスする代りに、「誰も見てへん」と事実をずばりと言ってます。それから、もし知らない世間の誰かが、私に注意をしてくれたら、それは、注目に値するほどのことだ、と見方を変えてくれています。
私たちは人目を気にすることで、社会生活を実現し維持してきました。そのことを、過剰に反応し、ちょっとしたことまで、恐れてしまうことがあります。
自分の小さな恐れでも、気にしすぎると、物事の本質が分からなくなります。つまり自分のことしか見えなくなり、自分のことしか考えられなくなります。これは、一方では自分を守ろうとする働きでもあります。
客観的には危険にさらされる可能性がほとんど無いにも関わらず、安全な状態にずっといると、ちょっとした事でも、過剰に反応してしまいます。物事の本質を見るには、客観的な立場から見ることです。
自分自身を客観視するには、少し練習すればいいでしょう。そうしなくても、友人や知人は、あなたを常に客観視しています。同時にあなたは、友人や知人をいつも客観視しています。ですから、友人や知人が気にしすぎていることがあれば、あなたには、物事の本質が良く見えているでしょう。
「誰も見てへん」と、物事の本質を私に伝えたうえで、気にするか気にしないかは、私の選択ですので、どうしろ、とは言わないのです。その代りに、もし心配するようなことが起こったら、それはどう考えたら、良い気分になれるか、という考え方の方向性を示してくれたわけです。
気にしていることについて、実際にはどうか、考え方の方向を変えたらどうか、ということは、とても誠意あるアドバイスです。
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