
- 村上 治彦
- 一級建築士事務所 村上建築設計室 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
次は断熱の方法です。
・充填断熱と外断熱
一時期いろいろなハウスメーカーが「外断熱」を売りにしていました。
今でも「外断熱の家」という言葉を、CMでよく耳にします。
充填断熱と外断熱はどちらがいいか。
(先に書いた「気密性と結露」の話は置いておきます)
充填断熱の断熱欠損=柱・間柱、筋交い、コンセント等など
「木は断熱性が高いので、問題なし」という人がいますが、
比較するものが何かが問題です。
確かにアルミよりずっと断熱性は高い。
しかし、断熱材と比べるとどうか。
グラスウール100mmと同じ断熱性能を有する木材の厚みは300mmだそうです。
(熱伝導率をベースに計算)
これを考えると充填断熱の断熱欠損はコンセントなどの設備部分の欠損だけでなく、
柱・間柱、筋交いなど、比較的断熱性の高いといわれている木部も欠損といえるかもしれません。
それを考えると、外断熱のほうが包み込んでいる完成度は高いと言えるのではないでしょうか。
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