- 小野寺 永吏
- 宮城県
- ファイナンシャルプランナー、ライター
対象:家計・ライフプラン
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
こんにちは。今年を表す漢字は「絆」だそうですね。
「夫婦で家計を豊かにする その3」も「絆」をテーマに
お話したいと思います。
よく、家計を見直したいのにご主人が話を聞いてくれない、
あるいは、ご主人だけが家計のことに熱心で、
奥さんが無頓着というケースに出会うことがあります。
夫婦で家計を豊かにするには、資産運用をうまくするとか、
何か特別なテクニックという前に、まずは、コミュニケーションだと思うんです。
そのすばらしいお手本は『武士の家計簿』(磯田道史著/新潮新書)にあると思います。
これは、古文書として出てきた、加賀藩の会計係・猪山家の家計簿をもとに書かれたもので、
幕末から明治という激動の時代を生き抜いた一家の暮らしがリアルに描かれています。
江戸時代の武士は、年収に比して、冠婚葬祭などにかかるお金が多く、
借金体質だったそうで、この家計簿の主、猪山家も例外ではありません。
年収の2倍もの借金を抱えていました。
この猪山家が、すごいのは、家計を立て直そうと一大決心をして、実行に移したこと。
まず、家族会議を開いて、借金返済のために、家族の所持品を売り払うことを決めたのです。
主人の直之氏が率先して、自らの書籍や机を売れば、
奥さんも嫁入り道具の大事な着物を売った。
家にある衣類から食器など、徹底的に売り払い、借金を返済。
詳細な家計簿をつけて、ムダな出費をやめ、
その一方、子供の教育費にはきちんとお金をかけた。
こんな風に、家計を管理していったのです。
その結果どうなったでしょうか。
借金の負担が軽くなって家計が改善し、
教育に力を入れたことが功を奏し、息子は出世して、海軍の官僚となり、
高給をとるようになります。
そして、幕末の激動期、多くの武家の生活が苦しくなる中、
この家族は豊かに暮らすことができたのです。
家計を立て直すという決心が結実したのですね。
やはり、夫婦の考えがバラバラでは家計の見直しは難しいでしょう。
猪山家に見習って、家族で問題を共有し、協力して対策を実行する。
これが、大事ですね。
どんな時代でも、やり方次第で豊かに生きることはできる。
それを『武士の家計簿』は証明してくれているように思います。
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