- 奥山 裕生
- 奥山裕生設計事務所 主宰
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
前回、色温度の話に触れましたが、
今回は、色温度と照度の組み合わせについてお話しします。
色温度と照度は、心理的な効果という点で密接な関係を持っています。
色温度の低い光は、照度が低いと暖かく心地よい印象を与えます。
しかし、照度が高くなると、やや暑苦しい印象を与えてしまいます。
また、色温度の高い光は、照度が高いと爽やかな印象を与えますが、
照度が低くなると、陰気で寒々しい感じがして不快感を与えてしまいます。
これらの関係を「クルーゾフ効果」といいます。
暗闇の中では、白い光より、小さなろうそくの明かりの方が
なんとなく穏やかな気持ちになりますよね。
ファーストフードなどでは、このクルーゾフ効果を逆手に取って
照明計画を行なうこともあります。
つまり、色温度の低いランプを高照度で使って、不快感を演出し、
客の回転率を上げるという「高等手段(?)」を行なっているのです。(笑)
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