- 宮原 謙治
- 霧島住宅株式会社
- 工務店
対象:住宅設計・構造
誠に不思議な現象です。誰れよりも、干渉されることを嫌い自由を求めていたはずの若い世代が、あえて親達との同居生活を求めるには、それなりの理由があってのことです。まさに 「計画的同居」 と申されましょう。
いや、謙さんは『打算的同居』とも言えると思うのです。
■全ての人達が計画的に同居するとは限りませんが、その計画にどのような野心が潜在していろうとも、親にとっては嬉しいことであります。
二世代、三世代同居の中で家系が継れることは、人間本来の生甲斐であり、幸福の条件でもあります。
■同居しようとする 「動機」 がどのようなことであっても、目的は 「幸福な家庭生活」 であることに違いありませんし、「幸福」 は老若両夫婦にとって共通の目的でありますから、その目的を成立させ得る、住環境を計画しなければなりません。
■同居したもののその同居が長続きせず、若者夫婦が家を出て行ったり、折角建築した家が売却させるという事例が多く目に付きます。
中には、若者夫婦の離婚ということも少なくなく、離婚するために、大金を投資して二世帯住宅を建築したはずではなかった後悔しているということも耳にします。
次回からは、「幸福をもたらす二世帯住宅」 を計画するために、先ず異世代の同居について、総論的に考えて見ることにします。(続く)