
- 鈴木 規子
- 代表取締役
- 経営コンサルタント
対象:商品企画・開発
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
- 平岡 美香
- (マーケティングプランナー)
商品開発には仮説がポイント!(その1)の続きです。
それから私は
「外からゴキブリが入ってこないようにするには、どうしたらよいか?」と
考え始めました。
外からの入口は、窓が4箇所と、玄関1箇所です。
・・・いろいろ考えました。
「ゴキブリホイホイをベランダに置いておいて、
うちのベランダに来たゴキブリをそこで捕獲するか?」と考えましたが、
来てほしくもないゴキブリを不用意に誘い込んでは、
何をやってるかわからないし・・・、とか
窓から入ってこないように、
窓のそばに粘着シートのようなものを貼ってみたらどうか・・・とか。
そして、もしかするとこういった悩みを解決する「ゴキブリ対策商品」
のようなものが販売されているかも?と期待して、
去年は、ホームセンターに商品を探しに行ってみました。
さんざん探してこれしかなかったので、
そのときに買ったのはこれ(写真1)です。
「天然ハーブのゴキブリよけ」です。
(写真のページ⇒http://m-innovation.jp/blog/backnumber/114-photo.html)
(なんかハーブ、っていうのが、やさしそうで、
いまいち威力がどうなんだろう??)と思いましたが、
探し回ってもほかにはないので、とりあえずこれを買って置いてみたのですが、
その後もゴキブリは出没しました。
ちなみにこの商品、今年も販売されていますが(写真2)、
今年はネーミングが「天然ハーブ 台所の虫よけ」と
若干トーンダウンしてます(ゴキブリよけ⇒虫よけに)。
今年のものも買ってみましたが、中身(商品)は同じもののようです。
話は戻りまして、今年5月頃に洗い桶の中で溺死しているゴキブリを発見してから、
「これはとにかく、早急にどないかせにゃあかん!!!」と私の中での真剣さも
倍増し、
すぐにまたホームセンターに行きました。
しかしゴキブリ対策商品は販売されておらず、仕方なく「アリムカデ退治」の
殺虫剤(粉)を買ってきました(写真3)。
これは一軒家用のもので、家の周りに粉をまいて、
アリなどが入ってこないようにするものです。
私はベランダで、ゴキブリの気持ちなり、もしお隣からウチに歩いてくるならどこを通るか?
を考えながら、粉をまいておきました。
でもこれは気休めみたいなものなんですよね。
とうてい上下左右、どこからでも来るゴキブリの侵入経路を
シャットアウトできるとは思えません・・・。
「なぜこういう悩みを解決する商品がないのかな?
殺虫剤メーカーさん、商品つくればいいのに。」とずっと思っていたところ、
7月に期待に応えてくれそうな商品を発見したのです。
それがこれです(写真4)。
ネーミングも
「お外に置いて、お外でゴキブリ退治!」。
まさに、
私の悩みを解決する商品そのもののようで、いいネーミングです!(^_^)
すぐに1箱買いました。
1箱に薬剤が6つ入っていて、窓などの両端にひとつずつ置くもので
3か所分です。
すぐに3か所に置きました(うちの入口は5か所です)。
しかし、先述のように、8月にはシュレッダーの上にゴキブリがいました。
でも「このゴキブリが入ってきたのは、たぶん薬剤を置いていなかった窓から
入ってきたのに違いない!そこにも薬剤を置かねば!」と考え、
先週またひと箱買ってきて、置きました。
今はこの商品の効果が期待通りであることを、強く願っているところです(^_^)。
*: ★ :・ ☆ .:
・・・たいへん長くて恐縮でしたが、いち生活者(私)のレポートでした。
それで、ここからは商品開発する場合の仮説の話に飛びますが、この商品では
商品開発者が「マンション居住者の中に、外からのゴキブリ侵入に困っている人が
いるのではないか?」という仮説を立てられるかどうかが、
商品開発のポイントになります。
商品開発者が私のような経験をしていれば、ピンときて
そういった仮説を立てられると思いますが、
同じような経験をしていない場合はどうするか?ですが、
商品開発者が生活者の経験すべてを体感していることはあり得ませんので、
そのような場合、グループインタビュー調査で仮説立てのための
情報収集をすることが多いです。
たとえば「ゴキブリに困っているマンション居住者(女性)」で
調査対象者を集め、どのように困っているか、どんな対策をしているか、
といった現状をきめ細かく聞いていくのです。
その際にどういったことを質問するのか、
それについてのご意見をさらに深掘りして、
いかに根掘り葉掘り聞き出すか(笑)、が重要となります。
こういった生活者の話のなかから、
「外からのゴキブリ侵入に困っている人がいるのではないか?」といった、
仮説を立て、それをアンケート調査で量的に検証します。
(量的に検証する、というのは、一定量が販売できて採算が取れる見込みが
あるかどうかを検証するためです)
●まとめですが商品開発では、
「いかに有効な仮説を立てられるか?」が、キーポイントだといえます。
御社でも、仮説についてじっくりお考えいただければ幸いです。
当社ではグループインタビュー調査の実績が多数ありますので、
ご検討の際にはおたずねください。
このコラムに類似したコラム
商品開発には仮説がポイント!(その1) 鈴木 規子 - 経営コンサルタント(2010/09/02 11:58)
ペルソナ(顧客モデル)とペルソナデザインのご紹介 原田 健二 - リサーチャー(2010/10/25 12:00)
中小企業ためのデザイナーの見つけ方にも利用できるかも? 林田 浩一 - 経営コンサルタント(2015/05/06 14:40)
最近の業務事例のご紹介(公開可能なもののみ) 林田 浩一 - 経営コンサルタント(2014/06/20 15:53)
新しいモノづくりの仕組みへの動きを感じつつ 林田 浩一 - 経営コンサルタント(2014/02/10 20:28)