- 関本 竜太
- 株式会社リオタデザイン 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
インターネットは家づくりを変えたと思う.キーワードを打ち込むだけで,一般の方でも建築についておおよその情報は取り出すことが可能だ.
例えばとある素材のご提案をしたとする.すると数日後にはお施主さんの方でその素材について綿密に調べ上げている.意外な盲点やプロでも見落としがちな点についてスルドイ指摘を受けることもある.またこちらが見つけられなかったものを,これまた数日後にお施主さん自ら調べて送ってくることもある.
昔は事務所のカタログで調べてないものは「ない」と答えていたものが,今では下手に「ない」とは言えなくなってしまった.こちらも血眼になって”検索”しないと恥をかくことになる.
ただそれだけに,我々に求められるのはネットで手に入る情報ではなく,経験値として蓄積され血となり肉となったナマの情報だったり,それらを取捨選択する判断力だったりするのだろう.こういう時代だからこそ,我々には時代に流されないしっかりした価値観を問われているような気がする.
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