一棟物件はいつ動き出す? - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

中村 嘉宏
株式会社イー・エム・ピー 代表取締役
東京都
宅地建物取引主任者

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対象:不動産投資・物件管理

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一棟物件はいつ動き出す?

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投資全般
・・・2010年2月26日号 EMPメルマガより・・・


昨日久しぶりに訪問した
赤坂にある某不動産ファンドの運営会社。

夕方のアポイントだったので、
一時間ほど話をして帰る頃には
辺りはすっかり暗くなっていました。

事務所内に残る社員もまばら。

「そういえば、○○さんはいらっしゃいますか?」
と、別の不動産ファンド会社から最近この会社に
転職された方が在席されているかどうか聞いたところ、
「○○さんはもう帰宅されました。」
との返事。

「やっぱり暇なんだなー。」
と実感。


不動産ファンドの会社の社員といえば、
リーマンショックの前までは
「いつ寝てるんだろう?」と思うほど
モーレツに仕事をしていました。

朝一番に電話しても深夜に電話しても、
土日に電話しても必ず仕事している。
そんな仕事ぶりでした。

ところが最近は
「ようやく人間的な生活ができるレベル」(知人談)の
勤務時間になっているようです。

「上からは『買え』の指示も、『売れ』の指示もない。
 ひたすら保有物件のお守をしている。」
そんな状態が続いていると言います。

昨年の3月までのような
「とにかくいくらでもいいから売れ、処分しろ」
という指示も今年は無く
「いたって平和な年度末」を迎えているようです。


実際、不動産ファンドが物色するような
大型物件の動きは、ぱったり止まっています。

外資系資金は
日本よりキャピタルゲインが狙える
欧米や中国に目が行っており、
日本への投資を考えている資金は、
「ポートフォリオの上、
 日本の不動産も一定割合組み込んでおこう」とか
「中国、インドは上がりすぎて
 そろそろ危険水域にはいったので、
 多少資金を引き上げて他の地域にシフトしておこう」
というような消極的なものが多く、
積極的に日本の不動産を買っていこうという動きは
まだまだ弱いように思います。

金融機関も自行の損を確定させないため、
返済期限が来てもリファイナンスに応じるケースが多く、
これも物件が流動化しない
原因の一つになっています。


それでも、ようやく最近
個人投資家向けの物件が
多少出てくるようになってきました。

個人投資家の投資意欲の高さから、
昨年後半以降、物件価格がジワリと上がってきており、
売却しても金融機関の融資が毀損しないレベルの物件が
増えたことに原因があるようです。


新年度に入れば、
通常金融機関の方針も変わります。

この4月以降、金融機関が本格的に
担保処分に動くようになれば、
もっと物件が市場に出てきて
取引も活性化するのでしょうが・・・。


       株式会社イー・エム・ピー
       代表取締役 中村嘉宏:談




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