外壁は二重外壁にして通気工法にすべきである - リフォーム・増改築全般 - 専門家プロファイル

深澤 熙之
昭和アルミ株式会社 
埼玉県
建築プロデューサー

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対象:リフォーム・増改築

森 幸夫
森 幸夫
(代表)
木下 泰徳
(アップライフデザイナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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外壁は二重外壁にして通気工法にすべきである

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外壁リフォームの事について
今日本の住宅の外壁の種類は建築基準法による法令に基づいて、耐火外壁にしなさいということで、

通常はモルタル壁、窯業系サイディングが主流で、次にALC壁、そして次にガルバリウム鋼板による金属サイディングの外壁材を使用しての住宅の外壁仕様になっています。

住宅の苦情相談の内容において相も変わらず多いのは雨漏り欠陥住宅、結露、カビによる住宅の腐食に関する相談が欠陥住宅問題としてダントツ1位2位と多い苦情相談件数になっております。

それは、何故でしょうか?

まず、モルタル壁や窯業系サイディング、ALCはセメント系の成分を主としての外壁材であり、所謂、外壁の耐火という意味でこれらの外壁材が一般的に主といいますか多いのですが、このセメント系の外壁材の欠点として、水分を吸いやすいという性質=外からの雨水が中に浸透して、雨漏りを起こしているという原因の一つになっております。

また、これらの外壁材を新築で施工する際、防水透湿シートという外からの雨水を家の中に侵入しないように紙シートを貼った上で外壁材を施工するのですが、

外壁材を施工をする際、せっかく施工したこの紙シートの防水シートを釘やビスで穴を開けてしまう事になり防水という機能がなくなってしまいます。

それ故、ガルバリウム鋼板などの金属サイディングは横貼りのほうが雨漏りがしにくく、縦貼りのほうが雨がしやすいというのは外壁本体、横貼りの場合の金属サイディング本体と本体のつなぎ目は雨水などの浸入はしない構造ですが、縦貼りのほうは雨水が中に侵入しやすい構造ですので、雨漏りがしやすい住宅になってしまうという事であります。

また、どんなに良い外壁材を施工しても、窓開口部などの隙間等から雨水がどうしても中に入ってしまい、そういった隙間や窯業系サイディングの目地などの防水の為のシーリングやコーキング材は2年ほどで劣化してしまい、中に雨水が入ってしまっているというのが現状であります。

また、そういった雨水を浸入しないようにコーキング材や外壁塗装を施している訳でありますが、その防水機能がきちんと働いているうちは、逆に外からの雨水が浸入しない代わりに、家の中に湿気がこもってしまい、カビ、結露の発生が多く発生をするという相反する事態になっております。

今までの住宅はモルタル壁や窯業系サイディングなどの外壁一枚だけで、外からの雨水を無理に守ろうとしているが為、いまだに雨漏り欠陥住宅やカビ、湿気などのシックハウス問題がなくならない住宅の現状になっております。

そういった住宅における二大重大欠陥住宅(雨漏りと湿気の問題)を解決するには外壁材を二重構造にして外壁自体に通気を持たせる工法が一番、理想的で最善の外壁の構造であります。

外壁と外壁の間に通気層があれば、家の壁の中には湿気はこもらなくなり、外からの雨水が仮に外側の外壁材から浸入したとしても通気層の部分で雨水が下にストーンと落ちて、家の中には雨水が浸入しにくくなります。

今の住宅の外壁材は一枚だけですので、その既存の外壁を生かしながら、その上から通気下地をした上で外壁材を施工をすれば、二重外壁になり、外壁材と外壁材の間に通気層ができ、湿気の流れができるようになります。 

これが二重外壁通気工法であります。

また、ただ、外壁を二重にすると言っても今までと同じような外壁材を二重にすると家に与える荷重がかなり重たくなり、重たくなった分地震が来た際、地震に弱くなりますので、アルミサイディングのような軽い外壁材を使用したほうが最善であります。

また、アルミサイディングの場合は裏打ち材に高断熱の機能をもった断熱材を施した製品もありますので、そういった製品であれば、通気を損なわず、断熱効果のアップも見込めます。