
- 阪本 貴洋
- 有限会社NOW 代表取締役
- リフォームコーディネーター
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
消えることはないのだろうか・・・
いきさつ
1日食べる事も寝ることもできず考えました。
いや、考えさせられたというべきでしょう。
先日、こんな依頼がありました。
何にもないけど見に来てほしい
当然、私は
「?」
となったわけです・・・
「何にもないけど見に来てほしい」なんて電話は、
おかしいもんだなぁ・・・考えながら、お伺いしたのです。
ある程度古いマンションですが、
その方のお宅にお邪魔すると、
キレイな内装でほんとうに何もない感じがするのです。
「浴室の換気扇を見てもらえますか?・・・どうです?」
言われるままに浴室を拝見し、
「?・・・普通ですね。なにもないですが、どうかされましたか?」
と、尋ねると急に施主様は、怒り出しました。
施主様:「ちゃんと見て欲しい。湿気がすごいでしょ!」
わたし :「・・・湿気?別にカビも生えてないし、ジメジメした感じもしません。
結露もありませんし、いったいどうされたのですか?」
施主様:「そんなはずはない!業者さんにみてもらったら、
これはヒドいから何とかしないと、
漏電して火災が起きますよと、言われたのだから・・・」
ビックリしました。
現在リフォームをしている業者の紹介できた別の業者に
お風呂の換気扇をあわせて取り換えるよう
勧められたらしいのです。
50万円で・・・
換気扇交換が、50万円というありえない金額を聞かされ、
詳しく聞くと、
知り合いが口うるさく【おかしいから別の業者にも見てもらえ】と、
言うので仕方なくわたしを呼んだそうです。
その間も「ちゃんとした業者様に頼まれたんですね」と、
言って欲しいのか、
「ココとココの工事をこういう内容でこの金額でしたんです。ええ工事でしょ?」
もう書類というには程遠い、【契約書】と【領収書】が出るわ出るわで、
・・・
不思議な事に気付きました。
契約書には、『一式 ○百万円』とだけありますので
「見積明細書はないのですか?どんな工事かさっぱりわかりませんが・・・」
と尋ねると、この書類(契約書)以外なにもないというのです。
なんとこの業者見積書なしで契約するというツワモノ
契約後、記載されているクーリングオフの期間を空けて
施工するという業者みたいですが、
これには、わたしビクともしませんでした。
なぜだと思います?
それは、次のコラムで書きますのでご期待ください^^;
話を元に戻しますね。
この3ヶ月間に総額およそ520万円!!
そして数日後に控えた工事の【契約書】が約160万円!!
これに言われている換気扇取り換えを仮に依頼されるとしたら・・・
総額およそ730万円にもなります。
これどんな工事だと思います?
それは、次のコラム・・・
怒られそうなので最後に書きます^^;
すこし長々としたはなしですが、最後までお付き合いください。
施主様の心境
【だまされたと思いたくなかった】のでしょう。
わたしは、失礼だと思いましたが、
「ご主人はいいカモにされているようです。」
と、お怒りになられるのを覚悟して言いました。
すると、「それはないでしょう。だって綺麗になりましたよ。大丈夫です。」
わたし :「数日後の工事はもう少し考える時間を先方にもらうべきですが・・・」
施主様:「いや。ここが綺麗にならないと気持ち悪い。」
結局、なんやかんやと知り合いの方と3者で4時間ほど、
話し合いをしましたが、ご本人が首をたてに振らないとどうしようもありません。
私は、この時ほど自分の無力さを感じたことは、ありませんでした。
アドバイスを求めるが・・・
目の前でさらに被害状況を拡大しようとする人を止めることができず、
何か方法はないのか考え、私の知り合いの弁護士などに聞くと、
『残念ながら結局、ご本人が良いと言えばそれで○になってしまいますね』
というのが結論です。
私にとってメリットはないのですが
「もう話がややこしいからやめとき!」
わたしの周りは、私の事を心配して言ってくれます。
しかし、駄目もとでもう一度お伺いし、説得してみようと思います。
これどんな工事でしょう?
この3ヶ月間に総額およそ520万円!!の工事内容は、
・クロスの貼り替え
・カーペットの貼り替え(6畳間1部屋と14畳のリビングのみ)
・天井の上貼り(既存の天井にもう1枚天井材を貼る)
※キッチンとリビングの天井はそのまま
そして数日後に控えた工事の【契約書】が約160万円!!の工事内容は、
・天井の上貼り(既存の天井にもう1枚天井材を貼る)
※残っていたキッチンとリビングの天井
・玄関ホールから廊下のフローリング張り替え
※LL-40〜45のフローリング材の為、むにゅッという感覚が、
この業者曰く、「湿気で腐ってきている」ということですので、
マンションの規定を無視した遮音フローリングではないものを
取り付けるようです。
つまり、ただの内装工事だけです。
ハッキリ言いましょう「どう計算してもそのような金額の内装工事ではない!」
まだ、こんな業者もいるのかと驚きました。