GMの破綻自体はだいぶ前から織り込み済みだったので、申請時の混乱も特になく、逆に日経平均株価は年初来高値を付けたほどでした。
日本の報道あたりは、アメリカ産業の凋落などと報道しています。
確かに、かつてはアメリカの基幹産業ともてはやされた自動車産業の代表格である企業が破綻したわけですから、世界に対して全く影響ないとはいえませんし、現実的に代理店や部品メーカーは大変な被害をこうむることと思います。
また、自動車産業がアメリカの産業の象徴として考えている人にしてみれば世界の終りのように感じるでしょう。
しかし、実際はどうでしょうか。
今回の破綻申請をもって、今後GMにしてみれば、問答無用で退職者の年金支払いや人件費などを大幅に削減できます。
また、人件費だけでなく採算の出ない代理店や工場は閉鎖することもでき、様々な面で非常に合理的にリストラを推進できるでしょう。
巨大企業がすべての無駄を省きスリム化したときは、異常なまでの高収益の企業が誕生することになります。
アメリカの金融不安はまだ第2幕(非金融破綻)ですので、来るべき第3幕に向けて、国の資金を使えるうちに立て直しを図ることができるのです。
このGMにとっては避けて通れない破綻劇を「今」迎えることはできたのは、ある意味幸運だったのかもしれません。
GMは、今回のリストラ策に、「飛行自動車」の研究部門は入れていないと言われています。
ハイブリッド及び電気自動車の開発が一段落した現在においては、次に来るべき革新技術は「飛行自動車」です。
GMが世界を席巻する日がまた来るかもしれません。
株式会社えんhttp