先週、我が家にも定額給付金の案内通知が届きました。
選挙対策だ、経済的効果は少ない、などと言われながらも、
実際受取ると正直言ってうれしいものです。
さっそく、「何に使おうか?」と家内に話しかけたところ、
ピシッと「いざと言うときのために貯金します!」
と言われてしまいました。
「おいおい、それじゃ経済効果がないだろ。
あぶく銭と思って、パーッと使うことが日本経済のためには良いことなのだよ」
と、言っても我が家の財務大臣には逆らえないので、
言うのをやめておききましたが・・・。
話は江戸時代。
元禄バブルの崩壊後、8代将軍吉宗は
景気悪化に伴う幕府と各藩の財政事情を立て直すため、
倹約令を出して徹底的に贅沢を取り締まりました。
そのため、ますます需要が落ち込み、経済は悪化。
本来、経済が縮小均衡に陥ったら、
勤勉をやめ余暇時間を増やし、消費を増大させて需要を喚起し
生産と流通を増やさなければならないところを
逆の政策を打った。
その時のDNAなのか、我々日本人は
企業も一般市民も景気が悪くなるとどうしても
コストを抑え内部留保を増やして不況に耐える方向に向きがちです。
「質素倹約」「勤勉」が美徳であり「贅沢は敵だ」という発想は、
内需拡大や需要喚起が命題の経済にはマイナスになります。
今は「『贅沢は敵だ』は敵だ」という時代です。
先週15兆円規模の追加経済対策が決まりました。
政府も需要喚起に重点を置いています。
中小企業の交際接待費の損金参入額を200万円近く引き上げたのも、
「会社の金でもなんでもいいから、飲み食いにいっぱいお金を使ってください」
ということです。
(そうは言われても、私なんぞはやっぱり使えないのですが・・)
日銀が13日に発表した国内企業物価指数は
前年同月比2.2%の下落。
対前月比でも0.2%下落で、7ヶ月連続のマイナス。
株価は上がっているものの、
PKOが効いているだけで本来株価が上がる状況ではない。
足元だけ見れば、悲観的にならざるを得ない経済状況です。
一方で、
昨年末には1バーレル当り30ドル台をつけた原油も
気が付けば50ドル台を回復、
鉄鉱石などの資源価格も上昇に向かっています。
資源価格上昇を牽引しているのは中国の内需拡大政策ですが、
一部金融緩和で生まれた余剰資金の流入もあるようです。
世界的な金融緩和、各国の経済刺激策。
足元は混乱しているものの、
今ほど経済の先行きが明確に予測できる時期は
ないのではないかと思っています。
株式会社イー・エム・ピー
代表取締役 中村嘉宏:談
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