- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
結論を伝えたうえで展開する(1)
数字で表現すると理解がしやすい
一般的に、文章は「起承転結」で書くとよいと言われます。
しかし、ビジネス文書では当てはまりません。
ビジネス文書では、「結論を先に書く」のが基本です。
これは、読み手の頭の中に結論を入れておくことで、その後の文章を読みやすくするためです。
そのため、ビジネス文書での論展開は下記のようになります。
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│ 総 論 │
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↓↓
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│ 各論(1) │
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↓↓
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│ 各論(2) │
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↓↓
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│ 各論(3) │
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ちなみに、起承転結は4コマ漫画で使われる技法です。
最後にオチをつけて読者を笑わせます。
しかし、ビジネス文書ではまったく逆の発想をしましょう。
先に総論で結論を述べたうえで、各論に入るわけです。
その際のコツは「数字で表現する」ことです。
たとえば、結論が「自転車通勤を推奨すべき」だとします。
そうしたら、各論でその理由を述べるのですが、総論でその理由がいくつあるかをあらかじめ知らせておくわけです。
<総論の例文>
現在、当社では安全面の配慮から自転車通勤を禁止しているが、これを解除し、自転車通勤を推奨することを提案します。その理由は3つあります。また、安全面の配慮として5つをルールとして設けます。
このように、あらかじめ「理由は3つ」としておいたうえで、各論でその3つの理由について紹介するわけです。さらに次の各論は、安全面に配慮したルールが5つになります。
これなら、読み手が総論を読んだ段階で、文章の展開をあらかじめ予想できるので、読みやすくなります。
次回は、さらに例文を用いながら紹介します。