桜咲く頃の設計士が思うこと。 - エクステリアデザイン - 専門家プロファイル

江藤 繁
有限会社エストア 代表取締役社長
エクステリアコーディネーター

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閲覧数順 2024年04月24日更新

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桜咲く頃の設計士が思うこと。

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地域によって誤差はあると思いますが、テレビなどのニュースで桜の開花・満開の情報を知ると
『自宅の窓から桜を眺められたらどんなに良いだろう』と毎年思うのですが、
先人達からの話では「桜を庭に植えるのは・・・」「桜は虫が・・・」と聞かされ、
『やはり桜は公園などへ足を運んで楽しむしかないかな』と毎年諦めるのです。

そうして諦めると『どんな植栽が良いのか?』と思い重ねると
[常緑樹][落葉樹]と言う言葉を必ず思い出します。

[常緑樹]はいろいろな条件・植物の種類によっては若干異なりますが、通年葉を残す植物となり、
[落葉樹]は春に新しい葉を付け、秋から冬を迎えると葉を落とします。

こうした樹種の違いを住宅環境に上手く取り入れることは、植栽を考える上では重要になるのです。

[常緑樹]は葉を常に生やしているので、常に太陽の光を遮る面積や視線を遮ることが
[落葉樹]の落葉後の姿よりも効率よく出来る利点があります。
また、[落葉樹]は日差しの強い季節に沢山の葉を付けるため効率良く日差しを遮り、
日差しが恋しくなる季節には葉を落とすため日差しを通しやすくしてくれます。

こうした基本的な概念を持って住宅環境・室内環境を考慮しますと、
[常緑樹]は人通りの多い道路側・隣地側への植栽が適していると言えるでしょう。
[落葉樹]は日差しが直接降り注ぐ窓の前などに植栽すると、
夏には強い日差しを遮り、冬には明るく窓に日差しを降り注ぐことが出来るでしょう。

日差しを効率的に室内に入れ込む工夫は、
ウインドトリートメント(カーテン・ブラインド・ロールスクリーンなど)
オーニングパラソルシェードなどでも対応出来ますが、
植栽を愛でながら日差しの加減を自然に行える植栽計画は、室内環境にも重要な要素でしょう。

まだ私が小さい頃、大工さんが
「“家”は出来上がったときに“家”になるんじゃない。時間を掛けて植物が大きなって、
少し苔が生えたりすることで“家”になるんだ。」と聞かされたことがあります。

そこの家に住む人と家の周りの土や植物が馴染んだ頃、初めて“家”になると言うことだと思います。

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