経済回復へ追加措置=「財政重要」も数値目標見送り−G20共同声明
3月15日10時15分配信 時事通信
【ホーシャム(英国南部)14日時事】日米欧に中国、インドなどを加えた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は14日午後(日本時間 15日未明)、「世界の成長を回復させるさらなる行動を取る」との共同声明を採択し、閉幕した。財政出動による景気刺激策の重要性は確認したものの、米国が求めていた国内総生産(GDP)比2%といった数値目標の設定は見送った。4月2日のG20金融サミット(首脳会合)に今回の議論を反映させる。
声明は、世界経済の回復を期して「あらゆる行動を取る用意がある」と強調。財政出動について「成長と雇用に極めて重要な支援を与えている」と評価し、各国が共同して取り組むことの意義を示した。ただ、数値目標の設定には欧州側が慎重な対応を求め、具体的な言及には至らなかった。
日本に関しては、財政支出2%を明言したようですが、欧州諸国の反応がイマイチだったようです。
というのも、欧州諸国については、この経済危機ですでに多額の財政出動をしており、さらなる負担はユーロ加盟条件に影響するほどです。そうなるとユーロは一気に崩壊する懸念も出ています。
この会合については、世界の結束を高めるのではなく、今の世界経済がどこの国の資本でバランスを保っているかをあらためて認識した会合になったようです。