- 野平 史彦
- 株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
- 千葉県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
「家を建てたいと考えている人って、自分の希望が実際にどんなプランになるのか、まず、それが見たいと思うんじゃないですか?」
「それなら、設計事務所に設計を頼めばいいじゃない!」
「そうなんですけど、設計事務所に頼むと高い設計料を取られるじゃないですか」
「おいおい、設計事務所に勤めておいてその言いぐさはないだろう?」
「でも、それが庶民感覚というものですよ。だから、ハウスメーカーや工務店に行ってしまう」
「ハウスメーカーだって、工務店だって、家を建てるなら設計しなきゃならないんだから、設計料取るだろう?」
「これだから世間知らずって言われるんですよ。ハウスメーカーも最近は設計料を取るんですけど、設計事務所の1/3くらいです。工務店もそうですけど、未だに設計料はサービスです、なんて言っているところも多いんですよ」
「サービスはないだろう、それじゃ設計なんてやってられないじゃない?」
「だって、彼等は工事を請け負う訳ですから、設計料なんていくらでも工事代金の中に隠せるじゃないですか!」
「そうか、それは上手い手だ! じゃ、うちもそれやろうじゃない!?」
「え? 何処に隠すんですか?」
「そうか、設計だけやってちゃ隠し場所がないか!」
「僕らは設計だけじゃなくて、工務店から出てきた見積もり書を査定したり、現場で工務店が間違った工事をしていないかきちんと監理をしなきゃなりません。言ってみれば、僕らは施主の利益を守るのが仕事なんです。弁護士みたいにね?」
「ほう、言うじゃない。そこまで言えるようになれば一人前かな? で、何の話だっけ?」
「だから、まず、家を建てたいという人に設計事務所に来てもらはなければならないと思うんです」
「どうやって?」
「まず、設計事務所に気軽にプランを頼めるシクミを作らなければいけないと思うんです」
「それはそうだが? 具体的にどうするの?」
「それがこれです、ジャジャ〜ン」
あなたの家のプランを9,800円で作ります!
「おいおい、そりゃいくら何でも安すぎやしないかい?」
「いや、これが一般消費者が気軽に頼める金額なんです。友人、知人、親類、縁者に聞いて廻りました」
「分かった分かった。でも、それじゃ、やればやるほど赤字になるぞ?」
「カメラメーカーがどうしてコンパクトカメラを造るのか分かりますか?」
「何だい急に?」
「カメラメーカーは、一眼レフの高級カメラを売るためにコンパクトカメラを売っているのです。まず、コンパクトカメラで手軽に写真を撮る愉しみを覚えると、人というのはもっといいカメラを使ってみたいと思うようになるものなのです」
「設計事務所に気軽にプランを作ってもらう消費者が増えれば、本格的に設計事務所に設計を頼んで家づくりをしたいと思う人が増えてくる、という訳か?」
「そう、設計事務所 普及活動です!」
「それは分かったが、それじゃ、せめて期間限定にして、プランもラフプランということにしないかい? そうじゃないと君の給料払えないよ!?」
「それは困ります! では、そういうことにしましょう!」
こうしてできたのがこの特別企画、http://www.ab.auone-net.jp/~nohira/