日本建築の原点を改めて 薬師寺の東塔と西塔 - リフォーム・増改築全般 - 専門家プロファイル

上利 智子
天音堂 リフォームラボ 
工務店

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対象:リフォーム・増改築

森 幸夫
森 幸夫
(代表)
木下 泰徳
(アップライフデザイナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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日本建築の原点を改めて 薬師寺の東塔と西塔

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お客さまとの縁
お客さまとの縁で京都奈良にいった続きです。

奈良でどうしてもいきたかった、もうひとつの場所が薬師寺です。

奈良は小学生の頃、夏休みになると母とお寺めぐりで随分と歩いた場所ですが、建築の仕事を始めて、訪れるのは初めてでした。

法隆寺の宮大工として生まれ、法隆寺の修復や薬師寺伽藍の再建に努めた最後の宮大工といわれる、西岡棟梁の足跡を、自身の目と体で確かめてみたかったのです。

写真の、向かって左の塔が築1300年の東塔。右が創建当時を再現した、昭和の西塔。
西塔は1000年後の姿を思い描き、重みで下がることを計算して建てられているので、高さも少し高く、うすべったくみえます。

法隆寺の五重塔が最古の木造建築として、地震で倒れないことは今でも解明されない謎といわれるそうですが、もしタイムマシンがあるなら、古代の建築家にどんなことを考えていたかを、聞いてみたい所です。
ひのきというすばらしい自然の恵みと、地震、高温多湿という風土から生まれた、木組みや土壁の技術。それは日本の世界に誇る伝統建築技術です。
1300年前に作り出された建築が、雨・風そして地震にも耐えるしなやかさと、心に響く美しさをもって今も人の心を打つ。こともまぎれもない事実です。

我々の現場の大工さんも、木の癖を読み、木を組みます。
その知恵は、代々継承されているのものです。
100年もつ家を造る。という気概をもって仕事をしています。


筋交いと金物で固めた現代の建築を、古代の建築家はどんな風に思うのでしょうか?


木組み