住宅の新築工事において、鉄骨造・鉄筋コンクリート造はメーターモジュールなのに対し、木造は一般的に尺モジュールが使用されてます。
木造の新築工事で尺モジュールした際、車椅子を考えた動線で「廊下幅」がネックになるのは周知の通りだと思います。
尺モジュールで廊下幅が通常の芯々910ミリの場合(柱4寸 ボード12ミリ)
有効幅766ミリ
メーターモジュールで廊下幅が芯々1000ミリの場合(柱4寸 ボード12ミリ)
有効幅856ミリ
廊下面に手すりが付いていたり、自走でリムを回すスペースを考えると、廊下有効幅は850ミリあれば通常幅の木建でも居室への出入りが可能になります。
尺モジュールでは、廊下の芯々を3尺3寸(99.99センチ)にすれば、メーターモジュール幅と同等になります。
この寸法で廊下を設計した場合、
・廊下面の木建に既製品が無い事
・躯体や大工さんは特殊寸法施工に合わせられるが、基礎屋さんが苦労する
などがあるため、一般化しないのですよね。。
敷地状況・建蔽率などにもよりますが、私は介護福祉新築住宅においては「メーターモジュール」を推奨しております(^^)
このコラムの執筆専門家
- 齋藤 進一
- (埼玉県 / 建築家)
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
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