
- 石川 智
- オフィス石川 代表
- 高知県
- ファイナンシャル・プランナー
対象:家計・ライフプラン
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
こんにちは、石川です。
FPとして仕事を始めた頃は、果たして「家計相談なんか実際に来るんだろうか?」という不安もありました。
そして開業してから数年経ったわけですが、ここ最近の景気低迷やそれに伴う収入の減少などの影響か、「そう遠くない将来の経済的不安」を感じて、独身の20代の方でもご相談にいらっしゃいます。
おそらく、皆さんのご想像以上に、実は、そんなご相談が結構あるんです。
かつて私がサラリーマンをしていた1990年代は、少しは将来への不安はあったものの、「まぁ、なんとかなるろう!」という根拠のない自信がまだ一般的でした。
ですから、今考えると冷や汗ものですが、独身だった私も「宵越しの金は持たない」という高知県民らしい生活をしておりました(笑)
つまりは、夜の街にお金が消えていったんですが(苦笑)
ですから、昔日の感があります。
皆さんから、少し先の将来に対するご相談が寄せられる一方、家計管理の基本である「貯金を毎月確実にする」ということにお困りの方がとても多いということにある日気がつきました。
この家計管理の事を解説してみます。
家計管理の基本は「あなたが必要と思う事に、全体の支出のバランスをとりながら、無駄のないお金のかけ方をする」ということがポイントになります。
そして、これを確実に実行するには「これは必要で、これは必要でない」というあなたなりの基準を決めることがとても大事になります。
しかし、そもそも、家計簿をつけていないと、「毎月何にいくらのお金がかかっている」というイメージがわかず、準備段階で、早くも挫折してしまうこともあるでしょう。
そこでお勧めしたいのは、取り組みやすい「袋わけでお金を管理する」という方法です。
まず、自由に使えるお金が、一ヶ月に30万円あるとします。
次に、光熱費や携帯代、カード支払いなど口座から引かれている分を別にします。
(もちろん後日この中身も精査しますが、落ちないと困るのでまず入金しましょう)
次に「食費」「外食費」「被服費」「お小遣い」「予備費」などと書いた封筒に、予算をつける感覚で、あなたが「これくらいで済ましたい」金額を入れていきます。
ここで、確実にお金を貯金するためのコツがあります。
それは、必ず「貯金」という封筒を準備して、そこの毎月決まったお金をあらかじめ入れてしまい、残ったお金で生活することを意識するということです。
また、何かにお金を使うときは、必ず、該当する費目の封筒からお金を出す習慣をつけます。
この二つを確実に実行できれば、家計簿をつけなくても、自然に「家計管理」ができるようになり、毎月貯金することに余計な苦労をしなくなると思います。
さてここからは、今までの家計管理のことを踏まえて、今回の題材である「新聞購読」のことに触れてみたいと思います。
ここ数年、若い世代だけでなく、全体を見ても、新聞の購読率は下がっているようで、様々なデータがそれを物語っています。
その一方でスマホの普及に伴い、通信費にかかるお金は増えてきていると思われます。
かつては、紙媒体にお金をかけていた人が、今ではネット関係に「支出をシフトした」とも言えそうです。
つまり「情報収集にかけるお金」が増えたのではなく、紙からネットに移行しただけと言う状態だと思います。
確かに私も、インターネットで調べ物をすることもあるのですが、その活用法は、新聞とは、少し違うように感じます。
新聞は、現在の地域社会や日本全体のこと、そして世界のことを、広く知るにはまさに格好の「ツール」であり、一方、インターネットは、その中から、興味があることをとことん調べ上げるための「ツール」ではないだろうか、と思うのです。
ですから、可能ならば、新聞からの情報収集を残しておいて欲しいと思います。
しかし、皆さんの中には、「新聞代が痛いなぁ」というご意見もあることでしょう。
では、皆さんの限られた家計の費目から、あえて「新聞代」に支出の枠を残しておけるいい方法ははいでしょうか?
そこで、ご提案したいのが「袋わけ」の活用です。
例えば、1ヵ月、袋わけで支出管理をしたとします。
その結果、例えばあなたが「健康のために煙草をやめよう!」と考え始めていたら、「お小遣い」から2千円ほどを「新聞代」に移してみてください。
「携帯代が高すぎるので、安くしてみよう」と決心したのでしたら、その予算から3千円を「新聞代」に移してみてください。
その「少しの工夫」で、新聞代の3,000円あまりが作れないでしょうか?
そうして「新聞代」のことを少しだけ意識すると、今まで気にとめていなかった経済面や特集記事を読んでみようか、と思うことに繋がり、今よりももっと新聞をしっかり読んでみようと思うかもしれませんね。
家計を考えることは、その人やご家庭の経済的余裕を生むばかりではなく、新聞の例のよううに、あなたに二次的な効を生むこともありそうだ、とお気付きいただけましたら、FPとしてこれほど嬉しいことはありません。