友人宅に弁護士から電話がかかってきました。

友人宅に弁護士から電話がかかってきました。
内容は以下の通りです。

「あなたのご主人が不倫をしていて、相手のご主人が慰謝料請求の準備をしている。
それらの交渉等を請け負い、現在内容証明郵便の作成を進めている。
相手のご主人はお子さんもいらっしゃるので離婚を望んでおらず、
奥様とあなたのご主人とが完全に関係を解消してくれれば
慰謝料の請求は取り下げても良いと言っている。
その為に一度ご主人と話をしたい」

電話を受けた友人（妻）は突然の事に動転してしまい、ほぼパニック状態です。
その弁護士さん曰く、「ご主人が誠意ある態度を見せてくれなければ、
奥様(友人）を含めて話し合いをしたい」と相手のご主人に言われたそうです。
ただ、そこにご主人は出席されず、代理として弁護士さんが出られるそうです。
また、誠意ある態度というのはお金とかではなく、
一体いつからどんな関係で今はどうなのか、
手元の証拠と照らして当事者から話を聞きたいとの事だそうです。

そして、相手のご主人は自分の奥様には気づかれないよう一連の事をされているようで、
「今後一切妻と関係を絶つと約束してくれるならば誓約書等は必要ない」と言われているそうです。
要は、自分はこの事に関して前に出たくないし形に残るものは残したくないが、
何とか妻の不倫相手にくぎを刺したい、そういう事のようです。

こういった事に全く知識がないのですが、
弁護士さんが直接こうして電話をかけてくる事ってあるのでしょうか？
また、弁護士さんがわざわざこうして連絡してきているのに、
誓約書などの取り交わしがないまま話を終えるパターンもあるのでしょうか？
たまたまその場に居合わせて話の全てを横で聞いていたのですが、
その後友人が旦那さんに確かめた所、旦那さんも動転しながらも認めないそうです。

＊ いきなりリクエストして申し訳ございません。
友人は冷静な判断ができない状態なので、私が代わって専門家の方のご意見を伺いたいです。

この質問は、yc_bashousenseiさんに回答をリクエストしています。







芭蕉先生

◆「あなたのご主人が不倫をしていて、相手のご主人が慰謝料請求の準備をしている。それらの交渉等を請け負い、現在内容証明郵便の作成を進めている。相手のご主人はお子さんもいらっしゃるので離婚を望んでおらず、奥様とあなたのご主人とが完全に関係を解消してくれれば慰謝料の請求は取り下げても良いと言っている。その為に一度ご主人と話をしたい」

※内容はわかりました。


◆電話を受けた友人（妻）は突然の事に動転してしまい、ほぼパニック状態です。

※そうでしょうね。


◆その弁護士さん曰く、「ご主人が誠意ある態度を見せてくれなければ、奥様(友人）を含めて話し合いをしたい」と相手のご主人に言われたそうです。

※一般的に弁護士は『誠意』と言う曖昧な表現を使いません。


◆ただ、そこにご主人は出席されず、代理として弁護士さんが出られるそうです。

※本物の弁護士であれば代理人になって、依頼人の代わりに金銭などの交渉ができます。


◆また、誠意ある態度というのはお金とかではなく、一体いつからどんな関係で今はどうなのか、手元の証拠と照らして当事者から話を聞きたいとの事だそうです。

※既述してますが、弁護士は誠意ある態度と言う曖昧な表現をしません。

昨今、『誠意を見せてください。』でも恐喝罪になる可能性があるので、法律に精通した人間が用いる言葉ではありません。

また、弁護士は証拠が確定していない状況の依頼人の為に証拠収集の為に相手方に事情を聞きに行くなんてことはほとんどありません。

弁護士は証拠を集める仕事ではなく、既存の証拠を基に請求方法を検討するものです。


◆そして、相手のご主人は自分の奥様には気づかれないよう一連の事をされているようで、「今後一切妻と関係を絶つと約束してくれるならば誓約書等は必要ない」と言われているそうです。

※依頼人が誓約書の無い約束を信じるとは思えません。


◆要は、自分はこの事に関して前に出たくないし形に残るものは残したくないが、何とか妻の不倫相手にくぎを刺したい、そういう事のようです。

※釘を刺すためだけにわざわざ弁護士に依頼するかどうかが疑問ですね。


◆こういった事に全く知識がないのですが、弁護士さんが直接こうして電話をかけてくる事ってあるのでしょうか？

※絶対に無いとは言い切れませんが、極めてまれなケースです。


◆また、弁護士さんがわざわざこうして連絡してきているのに、誓約書などの取り交わしがないまま話を終えるパターンもあるのでしょうか？

※これも考えにくいです。


◆たまたまその場に居合わせて話の全てを横で聞いていたのですが、その後友人が旦那さんに確かめた所、旦那さんも動転しながらも認めないそうです。

※真実が分からないのでこれについては何とも言えません。


【所見】

断定はできませんが、経験の少ない探偵や友人知人などの素人が安易に発想する証拠収集方法ではないかと思います。

一般的に弁護士は、依頼人にどのような目的があるのか、その目的を達成するためにどのような材料（証拠等）があるのかを確認し妥当性を探ります。

既存の材料で目的が達成できそうならそのまま引き受けて作業を開始しますが、情報や証拠が不足しているときに依頼人に代わって証拠収集や相手に直接事情を確認するなんてことはほとんどありません。

なぜなら交渉の場を設けても呼び出された人は弁護士の質問や問いかけに答える義務がないどころか、会うことすら拒否することができます。

そんな不確定なことに時間を費やすなら、文書で淡々と作業を進めます。

勿論お金さえ支払えばある程度のことまではやってくれますが、交渉を依頼するのに最低でも１０～１５万円程度の着手金が必要です。

交渉に出向く際、時間に対する報酬（１時間１万円程度）や交通費は別途請求になります。（時間報酬は弁護士事務所を出る時間から事務所に戻る時間までをカウントします。）

仮に交渉が成立して『もう会いません。』と言わせることができたら成功報酬で１０～２０万円程度の支払いが必要になります。

成功報酬を支払うのに誓約書は不要と言って依頼をするのは考えにくいです。

口約束でも、もう会いませんと言わせたら成功のような依頼を２０万円以上支払ってお願いするかどうかを考えてみてください。


ちなみに、弁護士と名乗ったのではなく代理人と名乗ったのを友人が弁護士と勘違いしている可能性もあると思います。

もし弁護士が電話をしてくるなら最低限、事務所と弁護士の名前を名乗ります。

ネットで検索して出てこない弁護士は居ません。


更に、内容証明の作成を進めているのであれば、相手にわざわざ事前に告知したり作成に入ってから事情を確認するなんてことはしません。


よって、弁護士と名乗る人を含む相手方の目的は、友人に夫の不倫をリークする、不貞行為の詳細な態様を本人から聴取する、左記の材料は慰謝料請求の際に利用するなどが考えられます。

総合的に鑑みて、電話の相手が弁護士である可能性は極めて低いと思います。












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