
- 高安 重一
- 有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
電気のエネルギー効率がいいと言うことでお得な面ばかりが強調されていますが、コストばかりでなく、IHヒーターの空間における効能について興味があります。
スッキリしたデザインはもちろんOKですし、掃除しやすいのも大歓迎です。特に火が出ない点が、インテリアの仕上げに大きな影響を与えています。
これまでのキッチンは、キッチンまわりに燃えるものが使えないため、他の部屋とは違う特別仕様の場所でした。しかしその制限が無くなることで、もうリビングやダイニングとの差別をしなくて良くなります。
換気扇も大きく変わります。いままではガスの燃焼のため、吸気と排気の両方を計算していましたが、これからは、匂いや湯気を排出するだけのために換気扇を回すようになります。
匂いだけなら消臭機でもよくなるので、換気扇の役割はずいぶんと少なくなっていきそうです。「なし」にすることも可能でしょう。
鍋のお店などで、「ステンレスの板を仕込んだ紙の鍋を机の上に置くだけで、沸騰し始める…」などと言う仕掛けを最近良く見かけます。
これもIHヒーターのなせる技。イリュージョンのようで楽しいだけでなく、炎で部屋も暑くなりすぎませんし、燃焼の上昇気流も発生しないので、煙や湯気でモウモウになることもありません。
なんかIHヒーターの宣伝のようになってしまいましたが、そんな違いが空間に生かせることを考えている所です。