- 黒木 昭洋
- コーチ
- BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ
対象:コーチング
「イスラム国」とも対話探れ 国際危機グループ(ICG)会長 ジャン=マリー・ゲーノ氏
一カ月くらい前ですが、このような記事を読みました。
今泥沼化しているアラブの情勢についてです。
直接的にアラブの情勢について述べるわけでは無いのですが、多くの人を巻き込みながら、物事を進める上での、本質的なヒントが隠された記事だと思いましたので、本日は私の考えととともに紹介させていただきたいと思います。
過激派を生み出しているのは誰か?
この記事の中にはこのような一節が出てきます。
「過激主義のまん延を防ぐにはだれもが政治プロセスに加われる「全員参加型」の統治体制が欠かせない。スンニ派のように政治から締め出された勢力は不満をため、テロに走る。宗教上の動機はない。イラクのスンニ派はフセイン政権の崩壊後、多数派のイスラム教シーア派が中心の体制で冷遇された。展望が描けなくなった旧政権の軍幹部がイスラム国に加わっている。」
この記事全体を通して書いてあること共感を受けるのですが、特にこの一節が心に残ります。
特に下線部です。
何故そうかというと、仕事プライベート問わず、物事を進めるとき、特に多くの利害関係者がかかわることを進める、決めるときの周りの人の巻き込み方のヒントがここにあると思うからです。
例えば、イメージしやすい卑近な例を挙げさせてください。
学生時代からの友人10人で旅行にいこうとなったとします。
「どこに行くか」のプロセスにそのうち3人しか加わらず、決めたあとに決定事項として7人に行き先を伝えた場合、その7人はどんな気持ちがするでしょうか?
決していい気分はしないと思います。
そしてその意思決定の仕方が、少人数で決めるのは効率が良いと勝手に思い込み、旅行の企画の度に3人で決めるというようなことになったら、10人のグループはどうなるでしょうか?
従順に従う人もいるかもしれません。
ただ、その中の数人が、「こんなグループにはいられない」と、脱退してしまうという「過激な行動」に出る可能性も大きいと思いませんか?
この場合「過激派」を生み出しているのは、その行動をしている人たちだけではなく、その行動のきっかけを作った「当事者」でもあるといえると思います。
対話の重要性
ではどのようにすればよかったのでしょうか?
それは現状を知ってもらう、もしくは知ろうとする「対話」がとても重要なのではないかと思います。
前述した例で考えると…
・今回は時間が無いから3人で決めようと思うけどいいかな?
・今回は3人で決めたけど次回以降はどうかな?
など、自分を知ってもらうかつ相手を知ろうとするような対話があったとするとどうでしょうか?
最終的に3人で決めるということになっても、決める過程には加えてもらえたという納得感はこちらのほうがはるかにあると思いませんか?
このように何かを決めるときには、早く物事を進めるということも大切ですが、全体をきちんと巻き込んで、納得感を醸成するということも非常に重要です。
大きな仕事を任されて途方に暮れている方、初めてチームを任されてどうメンバーを巻き込めばいいかわからない方、はたまたご近所づきあい親戚づきあいがうまくいっていない方など利害関係者が多く調整しきれない!という方の少しでも参考になるとうれしいです。
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