セールス・プロモーションのため来日した
ハワイの不動産会社社長と打ち合わせを兼ねた食事をしていた時、
彼はこんなことを言いました。
「不動産は誰も買わない時に買え」
森トラストが
虎ノ門パストラルホテルを買収しました。
記事によると落札価格は2308億円。
物件を所有する農林年金の査定では1200億円ですから、
倍近い価格で購入したことになります。
東急不動産は銀座東芝ビルを1610億円で購入、
三井不動産も帝国ホテルの株式を33%購入することにより、
実質日比谷にある帝国ホテルとオフィス棟を取得します。
地価上昇は
「少なくともあと5年は上昇傾向が続く」(東京建物・畑中社長)
という見方もあるようですが、
希少性のある物件には
資金を惜しまないという投資姿勢がうかがえます。
これまで地価上昇を演出してきた不動産ファンド系企業は、
ダヴィンヂ・アドヴァイザーズを除いて
大型買収に名乗りを上げなくなりました。
200-300あるといわれている不動産ファンド会社は、
サブプライム問題などの影響で海外からの解約が増え、
返済原資確保のための
「換金売り」が増えているといいます。
ファンドへの融資を自主規制するよう
日銀が各金融機関へ指導していることもあり、
資金難から各ファンドは
「買い」から「売り」へ転じています。
弊社にも
「いくらでもいい(と言っても限度はありますが)から買ってほしい」
という電話が入るようになりました。
明日(2007.9.30)から金融商品取引法が施行されます。
おそらくこれが
不動産ファンドへ引導を渡す結果になります。
「投資家保護」という錦の旗印のもと、
金融庁は資金の出所から出口まで徹底的に調べ上げます。
多くの資金がそれを嫌って
日本から引き上げることになるでしょう。
(すでにその動きは
水面下で活発になっていると予想されます。
「売り」圧力は価格の下落につながします。)
一方で資金の潤沢な投資プレイヤーは、
ファンドが持つ優良不動産を選別して買いに入ります。
会食が終わり、帰り際に
ハワイの不動産会社社長からバカラのペーパーウェイトを
お土産にいただきました。
お返しに私の本をプレゼントしましたが、
目次の『不動産はデフレ時に買え』という項目を指差して渡したところ、
通訳から説明を受けた彼は
肯きながらにっこり笑っていました。
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