- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
それに対し、当社では埼玉県の西川材と呼ばれる杉材の床板も利用している。こちらのほうはこれまでフレンチパインに比べるとちょっと高価な商品であった。フランスから輸入してくる松よりも埼玉県で取れる杉のほうが値段が高いということにこれまでどうしても違和感を感じてきていたのだが、最近はこの価格が逆転してきている。というのもこの杉材のほうは最近の商品価格の改定の波にもまれることなく一向に値段が変化しない状況なのだ。
輸送コストを換算することにより、地産地消の考え方を導入するということであればより理想的ではあるのだが、今回は為替の動向によって結果的に地産地消の方がコストを抑えることができるようになったわけである。一工務店として、物の価格を変化させるような力があるわけもないが、納得できる品質と納得できる経緯の中で住宅に利用するための自然から恵んでもらう材料を購入したいものである。