
- 中舎 重之
- 建築家
対象:防災
- 松島 康生
- (危機管理/BCP/防災計画コンサルタント)
- 松島 康生
- (危機管理/BCP/防災計画コンサルタント)
トルコ・イズミット地震での証言
池谷伺元著「大地震の前兆 こんな現象が危ない」からの抜粋です。
・多くのニワトリが夜の2時頃に鳴いた。地震の起こる1時間前。
・星が異常に近くに見え、輝いていた。
・前夜の月が不気味に赤かった。
・イズミット湾では、地震前日に深海魚が水面近くで泳いでいた。
・イズミット湾では、海が割れ、水の壁ができた。
・イスタンブールの魚市場では、地震の8~9日前に漁獲量が通常の3倍なり、
3日前にも、やはり3倍位の漁獲量が記録された。
1995年1月17日、兵庫県南部地震での証言
弘原海 清(わだつみ きよし)著「阪神淡路大震災 前兆証言1519」からの抜粋です。
空と大気の異常について (490件、29%)
・「1月 9日17時30分頃、芦屋から神戸方面の空に真っ直ぐ立っている渦巻状の雲を見た」 西宮市、女性
・「1月14日の朝6時すぎ、西の方の空がオレンジ色で、朝焼けが西に出ている様で驚いた」 伊丹市、女性
・「1月15日の月は、燃える石油ストーブの金網のような赤黒い色をしていた」 柏原市、男性
・「1月16日の午後、北摂連峰の方向に2本の線が交わっている雲を見た」 箕面市、男性
・「1月16日16時30分頃、渦巻状の白い雲が淡路島報告に見られた」 西宮市、男性
・「1月16日の夜、月に笠のフリルのようなものが付いていた」 京都市、女性
大地の変化について (189件、11%)
・「明石では、去年から数回地盤が下がるような地震が何度もあった」 明石市、女性
・「昨年末から、宝塚市附近で地面からダンプが突っ込んだような衝撃音が聞こえ、
そのたびにハトが群れをなして飛び立った。しかし部屋は少しも揺れなかった」 大阪市、男性
*兵庫県南部地震が発生する前年の中頃から年末にかけて、滋賀県中部、京都府中部、大阪府北部、兵庫県東部において、かなりの規模の群発地震が連続的に発生していた。京都大学の観測所のデータによると、正月を迎える頃には、群発地震は完全に活動を停止したという。
・「昨年の8月から、六甲の岩からしみ出る水が涸れ、周辺がカラカラに乾いた」 神戸市、男性
・「昨年末から、井戸水が花崗岩の砂が混ざったように濁っていた」 神戸市、男性
・「3日前の夕刻、干上がっていた河原が突然の異常は湧き水で水浸しになった」 西宮市、男性
・「昨年末、明石海峡大橋下の海が、海中から入道雲が湧き上がる様な泥水だった」 兵庫県多紀郡、男性
・「前日の夕方、泉佐野市側の大阪湾が沖のほうから濁って来た」 泉南市、男性
電磁波の異常について (149件、9%)
・「昨年12月17日と25日の2回、三宮附近のフラワーロードを走行中、
ナビゲーションシテムの矢印が逆方向を向いた」 三重県一志郡、男性
・「1週間ほど前から、テレビ、エアコン、ステレオなどのリモコンが軒並み
作動しなくなり、地震後に正常に戻った」 東大阪市、男性
動物たちの異常行動について (324件、19%)
・「1週間前から、イヌが小屋の外で寝るようになったが、地震後は再び小屋で
寝るようになった」 摂津市、女性
・「前夜8時以降、イヌが興奮して普段とまったく違う様子になり、
家人に噛みつく状態になった」 東大阪市、女性
・「3日前から、ネコがソワソワして落ち着かない様子になり、ウラ声で鳴き続け、
17日は一日中帰ってこなかった」 伊丹市、女性
・「5時間前に、ネコが柱を駆け上り、2分前に外に出て行った」 大阪市、女性
鳥類の異常行動について (281件、16%)
・「2日前の午後、泉北ニュータウンで異様なカラスの大群を見た」 堺市、 女性
・「前日、走鳥類のエミューが飼育舎を出ようと暴れ、首を挟んで死んでしまった」 大阪府南河内郡、動物園飼育者
・「当日午前2時から、ニワトリが鳴き続けました。
いつもは朝6時丁度に鳴くニワトリがです」 岡山県英田郡、男性
魚類の異常行動について (93件、5%)
・此処では、ナマズの話は有りますが省略します。
・海の魚は、集団行動し、コノシロが水が見えない程に岸辺に集まった。
さらに、イワシやボラが大群をなして、川を遡上している。
・マダイが越冬地域の明石海峡、鳴門海峡、友が島海峡を出て、大阪沖や和歌山沖 の浅場や、淡路島南岸、紀伊水道域へと大規模な忌避行動を起こしている。
・「昨年末の徳島県南部の海岸では、高級イカがいつもの11倍も獲れた」 徳島県板野郡、漁師
*実は、1946年12月の昭和南海道地震の前にスルメイカが異常な豊漁で、
漁師仲間では今回の高級イカの豊漁を「地震が来るんと違うか」
と話が出たとの事でした。
此処で小話をひとつ。
スリランカ南東部のヤラ国立公園での話です。
2004年12月のスマトラ島沖地震M9.0に伴う津波が国立公園を襲いました。
津波は沿岸から3kmまで公園内を大洪水にしました。
同公園には、数百頭の野生のゾウやヒョウが生息しております。
ですが、津波にやられたゾウはおろか、野ウサギの死骸も全く発見されていません。
「野生動物には、天災を感知する能力が有り、第六感で異変が起こる事を、
知っていたに違いない」 と野生動物保護官がコメントしています。
動物は、吾々よりはるかに賢いですね。
最近の中国での地震予知は、退潮気味のようです。中国の永き文化に根ざした
「現象論」的な地震予知は、最新の西洋科学に押しやられている様です。
アメリカ帰りの地球物理学者が台頭しているのでしょう。
これからの日本は、地震を予知する為に、一般市民の参加と協力により、
「未科学を科学にする」 を合い言葉にして、今からスタートしましょう。
アマチュアと云わず、ボランテェアと云わず全員参加の宏観前兆現象の観察を
始めて下さい。広範囲の観測データが地震を予知する手掛かりになります。
現在は少数の科学者が、手弁当で頑張っています。此処をコアとして徐々に
輪が広がれば、良い結果が望めると確信しております。
現代の社会においてのケータイが、あらゆる情報と素早い伝達が可能なのですから。
核となる、インターネット情報(前兆現象報告受付)を記します。
PISCO:(岡山理科大学・弘原海研究室)
http://www.pisco.ous.ac.jp/
静岡総合研究機構:防災情報
http://www.e-quakes.pref.shizuoka.jp
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