「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その44 - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その44

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第5章 CHECK:フェアな評価をしてやる気を高めよう・・・・フェアに評価しないからやる気を無くすのです
①フェア(公平・公正)って何だろう?平等との違いを理解しよう


「店長!私は、なぜGさんよりも時給が低いんですか?『行動目標』もちゃんとやっているし、遅刻もしていません!Gさんはえこひいきされています。ちゃんと平等に扱って下さい!」

ある日、スタッフのKさんが、店長に訴えました。
彼女は、この店でアルバイトを始めて1年。今回の評価で、同じ時期から働いているGさんと10円の時給差がついたことについて店長に不満をぶつけたのです。

「なるほど。Kさんは、Gさんとの時給差があることについて、平等ではないと言っているんだね。」

N店長は、不満をぶつけたKさんに対して冷静にその言葉を受け止めました。そして、落ち着いた口調で話し始めました。

「では、Gさんとの10円の時給の差について説明をしましょう。ただその前にもうひとつ理解してもらいたいことがあります。それは、『平等と公平』についてです。さきほど、Kさんは、平等に扱って欲しいと言いましたが、私はキチンと平等に扱っているつもりです。その上で、公平にも扱っています。」

N店長の言う「平等」とは、スタッフとの接し方、扱い方、トレーニングを受ける環境や制服、ロッカーなどの環境について、全スタッフを分け隔て無く等しく同じように扱うことを指しています。
また、N店長の言う「公平」とは、「仕事の技術、熟練度、能力、積極性、目標の達成度」、「お客様からの評判、評価」、さらに「通常シフトやイベントなどへの貢献」、「新人バイトの友人紹介などへの貢献」などについて、その質と量に応じて「公平」に評価し、「公平」に時給や報酬に反映し、さらに「公平」に「タイトル」「シフト数」に反映をさせると言うことです。

同じ時期に入社し、同じような時間数で仕事をしてきても、評価項目の別のところで差があるのだったら、時給や報酬やシフトやタイトルが、それに応じて差が付くのは「公平」なことなのです。

評価基準について合意をすることがPDCAの基礎を安定させる

本来、PDCAでは、PLANの段階で、それどれの目標に取り組むスタッフと「目標の評価基準」について、事前に合意をしておく必要があります。しかし、全てがそんなにうまく行くわけではありません。特に、目標設定段階での基準合意などは、その仕組みや詳細な基準などについて、きちんと納得した上での合意をするなんて、なかなか出来るものではありません。なので、CHECK、つまり評価の段階で必ずと言って良いほど、その評価結果について不満が出てきます。一生懸命に取り組んだからこそ、その不満は大きくなってしまうのです。

店長は、このような不満がスタッフから出てきたときに、決して言い訳やスタッフの理解不足などでお茶をにごしてはいけません。また、後付けで説得しようとしてもいけません。説得は不信感を助長します。次のPDCAサイクルもスムーズにまわすためにも、ここで「評価についての基本的な考え方や基準」を正しく理解してもらいましょう。

仕事の能力や成果については、「行動目標」の質と量において、その達成度を評価しますが、その「質」を評価するのがかなり難しいのです。例えば、「笑顔で挨拶を100回する」という行動目標があったとします。100回は数えられますが「笑顔」を数えるのは極めて主観的なのです。これによって得られる成果には差が出てしまうことになるわけですから、店長からすれば「笑顔の良い」方を高く評価することになります。
また、アルバイトは、本人の都合もあって、社員と同じように全て会社都合で勤務時間を指定してもそれに答えられないケースがあります。その為、店の都合に柔軟に答えてくれる人を店長は、高く評価したくなるのです。

笑顔も勤務時間もそれで評価しても良いのですが、大切なことは、「そうやって評価しますよ」と、あらかじめ明文化して本人も合意しておくことなのです。これは、決してして後付けで説明してはいけないのです。スタッフの「やる気」は「評価」と大きく連動しています。この「評価」を「フェア」に行うことで、納得感を深め、やる気は高まって行くのです。

スタッフが余計な誤解や不満を持たないように、「評価基準」については、徹底的にこだわりましょう。

ではまた明日。

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