「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その30 - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松下 雅憲
株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
東京都
店長育成・販売促進ナビゲーター

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対象:人材育成

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「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その30

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第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
⑯予算を獲得しよう~活動と投資の効果を明確にしよう


「M部長!戦術は決めたのですが・・・看板を付けたり、チラシを作ったりするには、『予算』が要りますよね。どうすれば獲得できるんでしょうか?マネジャーに言っても『お金がない!』のひと言で終わってしまうんです。」

N店長は、自分の店の「戦略シート」に書かれた、「障害」に目をやりながらため息をついていました。
そこにはこう書かれていました。

「認知度向上の為のお金がない」

N店長に限らず、何か対策を取ろうとして、上司に提案書や稟議書を提出しても、「お金がない」のひと言で何も出来なくなってしまう事ってよくありますよね。
はたして「本当にお金がない」のでしょうか?まあ、そう言う危機的な状況もあるかも知れませんが、普通に経営している会社ならば「お金がない」と言う事ではなく、「予算がない」と言うことなのです。では、「予算がない」とはどう言うことなのでしょうか?年間予算が決まっていたら、その中で「看板」や「チラシ」が計画されていなかったら、どんな良い方法があっても出来ないのでしょうか?

出来ます。それをするのが、PDCAなのです。
上司や経営者が、「予算がない」と言って、提案を保留にする理由は

「それを行っても効果があるかどうかわからない」からなのです。

スーパーバイザーやエリアマネジャーのような直属の上司からすれば、「効果が良くわからないのに投資の提案など出来ない」のはあたりまえなのです。
その効果をはっきりさせて、安心して投資を行う決断をさせるのが、PDCAなのです。

投資効果を数値化して回収期間を明確にしよう

改装にしろ、看板設置にしろ、チラシ配布にしろ、投資をすれば回収を考えるのは、経営者としては当たり前です。と言うか、回収して利益を増やすために投資は行います。店長は一国一城の主です。社長と同じです。そこはキチンと押さえておかないと、せっかくの前向きな行動もただの趣味になってしまいます。


では、回収とはどの様に考えれば良いのでしょうか。
簡単です。回収のために必要な考え方は下記の4点です。

1)その投資によって増える売上はいくらか?
2)その投資によって増える利益はいくらか?

これが基本です。そしてこれらは、逆方向から見る事も出来ます。

3)その投資によって減少するのを防ぐことが出来る売上はいくらか?
4)その投資によって減少するのを防ぐ利益はいくらか?

この4つの内のどれかを「根拠を持って」数値化すれば良いのです。

比較的わかりやすいのは、2)と4)のコスト削減ですね。これは全く同じ意味なので、投資効果で発揮される効果を数値にすれば良いのです。
例えば、スタッフの生産性を向上させる機器の導入だと、その投資によりスタッフの労働時間数を何時間削減できるかを算出するのです。省エネ機器ならばもっとわかりやすいですね。削減される光熱費をそのまま計上すれば良いだけです。

ちなみに、このような生産性向上機器の投資は、それを売上効果に置き換えることも出来ます。向上する生産性分の人件費を削らずに、売上向上策(営業や呼び込み、チラシ配りなど)へつぎ込むのです。それで向上する売上が投資回収計算の元になると言う考えです。

1)と2)については、投資における売上効果を算出します。
改装や販促策が、これに当たります。この対策にかかる費用で、いくら売上げが上がるかを算出するのです。これは、未来のことなので「やってみないとわからない」のですが、それでは経営者は納得できません。なので、

A)過去に実施した同様の投資ではこれだけの売上効果があった
B)実際に小規模な実験を行ってみたらこれだけの効果があった

このやり方で推定するのです。これがいわゆる「仮説」です。この「仮説」をどこまでリアルに組み立てられるかが、PDCAを上手く廻すコツのひとつでもあるのです。明日は、この「仮説」についてお話ししましょう。
ではまた明日。

PS・・・「予算がない」については、過去のブログ「新人店長は『予算が無い』とあきらめてはいけない」 にも、書いています。あわせて参考にしていただければ幸いです。

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