第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
⑬「戦略」の優先順位を決めよう
「M部長、私の店は、クロスSWOTによる『基本戦略』が20個も出ちゃったんですが・・・さすがにこれ全部は出来ませんよね・・・どれからすれば良いんでしょう。」
店長達は、「店舗力診断シート」を元に「SWOT分析」を行いました。それをさらに「クロスSWOT」によって「基本戦略」として文章化したのですが、今度は、たくさん出てきた「基本戦略」を前に腕を組んで悩んでいます。
「ありがとう。良い質問です。では、今度は、文章化された『基本戦略』の内、どれを最初にするのかについて、つまり『優先順位』をどの様にして付けるかについてお話ししましょう。では、手元に『店舗力診断シート』を出して下さい。それと、社長が、先日の『経営方針発表会』でお話しされた『本年度方針』を、思い出して下さい。」そう言いながら、M部長は、ホワイトボードに横軸と縦軸の2本の棒を書き、その4辺にこの4つの言葉を書き込みました。
1)自店舗で今すぐ出来る事
2)時間はかかるがトレーニングすれば出来そうなこと
3)社長が目指しているこの会社のビジョンを達成させるもの
4)店長やスタッフが「やりたい」と考えていること
「みなさんが、クロスSWOTで組み立てられた『基本戦略』は、この4つの箱のどこかに入るはずです。まずは、先ほど文章化した『基本戦略』をこの箱の中に書いちゃって下さい。」
この4つの箱は、言い換えれば、
1)社長が求めるものですぐに出来ること・・・安全や売上などの基本的なもの
2)自分達がしたくてすぐに出来ること・・・自分達で気がついた戦略
3)社長が求めるもので時間がかかること・・・会社のビジョンなどの大きいなもの
4)自分達がしたくて時間がかかるもの・・・自分達の働く満足度向上など
と言うことです。戦略を実行する優先順位は、この1)から4)の順番で行うのが基本です。この基本を守ることで、各店や各スタッフが、好き勝手、自分勝手な方向に進むのをコントロールするのです。もちろん、「やりたいこと」に取り組みたいという気持ちは、主体性やモチベーションに大きく影響しますから是非ともやって欲しいのですが、その前に、「会社」として目指すところに向かって進むことが「店長やスタッフ」として、忘れてはならないことですよね。
どの「戦略」からするかを決めたら、「並行して出来る戦略」を決めよう
戦略に順番を決めるのにはもうひとつ理由があります。それは、「一度のたくさんのことは出来ない」からです。当たり前のことですが、もっとも忘れられがちなことなのです。注意しましょう。
とは言え、基本戦略は、1個だけが出来たら全てが解決するわけではありません。ひとつずつやっていたら、大きな目標には到達出来ないかも知れません。そこで、ある程度目標の達成が見えてきたら、それを活かして次の作戦に入る必要があります。言わばスライド式同時進行です。
例えば、「従業員満足度」を高めて行きながら「スタッフの技術を高め」、そして「お客様の満足度を高めていく」と考えれば、無理のない話であることはおわかりだと思います。ある程度出来る様になったら、より高度なものに取り組むことで、レベルアップのスピードも上がりますからね。このスライド式同時進行は、是非とも意識して戦略に取り組んで下さい。
さて、あなたは、自店舗の「戦略」について、どれをどの順番で取り組むかを決めましたか?
でも、このままでは、「どこからどこまで」するのかは、まだわかりませんよね。
「店舗力診断シート」で、あなたは、自分の店の「現在地」がわかったと思います。それに対して、「何を」達成したら良いのか?と言う「戦略」が見えてきました。今度は、その「戦略で達成する目標(戦略目標)」を明確にしていきましょう。
ではまた明日。
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