- 黒木 昭洋
- コーチ
- BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ
対象:コーチング
突然ですが、私は歴史が好きです。
小さいころは、単純に「英雄譚」が好きで、特に日本の戦国時代の伝記や漫画を片っ端から読みました。
それが歴史を好きになるきっかけだったと思います。
そして現在でも「歴史」の本を好んで読みます。「人望の研究」(山本七平著)という本があります。
この本ではは「人望」という分かりにくいものを歴史という観点から論じています。
その本の中で「掘起こし共鳴現象」という言葉が出てきます。少し長いですが、共感を受けた部分がありますので、その説明を抜粋します。
「たとえば日本のような、歴史に基づく文化的蓄積が豊富な国へ、外国から普遍的な思想やイデオロギーが来る。この場合、(中略)文化的蓄積の豊かな国は、その思想なりイデオロギーなりをそのまま受け入れることはない。(中略)そして外国から新しい思想やイデオロギーが来ると、文化的蓄積の中でそれと似たものを掘り起こして共鳴する」
少し難しいですね・・・。
簡単に言うと「掘り起こし共鳴現象とは、異文化(分からないこと)を受け入れるときには、過去の経験から判断する」ということだと思います。
その「掘起こし共鳴現象」から2つのことを感じました。
◆マクロな視点から:世界の歴史・文化を学ぶことはグローバルな仕事をするうえで非常に重要。
◆ミクロな視点から:個人にも文化的な蓄積はあり日常の業務でも重要な視点。
特に後者についてです。
みなさんは日々多くのメンバーと仕事をされていると思います。
一緒に仕事をする前はメンバーたちはどんな環境で育ち、学び、いまここにいるか?
そのメンバーの経験は私たちの発言や指示を理解するうえでの重要なファクターになっているはずです。つまり「掘起こし共鳴現象」はメンバーと我々との間にも起きていることだと思います。
自分の指示や意図がうまくつたたわっていない、そう感じたことはありませんか?
それは「掘起こし共鳴現象」が悪い方向に作用している可能性があります。
自分では考え付かない良い意見がメンバーから出てきたことはありませんか?
それはある事象に触れた時のメンバー自身の「掘起こし共鳴現象」が良い方向に作用した可能性があります。
異質なメンバーをそろえたチームが飛びぬけた成果を出すことがあると思いますが、こういった個人の「掘起こし共鳴現象」をうまくマネジメントすることができていているからだと思います。
そういった意味で「自分と異質なメンバーと向き合い、理解する、そしてこちらを理解してもらう」これは非常に重要なことだと改めて感じさせていただいた本でした。
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