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曽根 省吾
株式会社塗装職人 代表
神奈川県
一級塗装技能士

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対象:リフォーム・増改築

森 幸夫
森 幸夫
(代表)
木下 泰徳
(アップライフデザイナー)

閲覧数順 2024年04月17日更新

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外壁塗装で苦労することといえば、業者選びと色ですね。

今回はこの「色」のことです。

外壁塗装での色の決定は、基本は塗料メーカーが出している塗料カタログで見ることができます。

 

ただし数センチ四方の大きさなので、実際に家に塗った場合と比較すると、イメージが異なる場合があります。

 

塗装の際の色選びについての注意点です。

1.カタログの色より面積の大きい家では、より色が明るくうすく感じられる。

2.家の中の蛍光灯の下ではなく、外に出てカタログの色見本などを見る。

3.外で見る場合も、曇りではなく晴れの日に見る。

3.足場のシートがあるうちに、色の確認をするとイメージが違う。

 

色には、色相、彩度、明度の色の3 属性という色の性質があります。

塗料カタログはもちろんそれらを組み合わせて、様々な色が存在します。

 

塗料メーカーが発行する色カタログは、常備色といって数十種類の色に限られますが、日本塗料工業会が発行する色見本では数百色まで及びます。

逆に選ぶ色が多すぎて、迷ってしまうという施主様もいます。

 

色はそれだけで選ぶのではなく、塗装をしないアルミ玄関ドアやサッシなどの部分も考える必要があります。

もちろん外壁だけでなく、ひさしや雨戸、雨樋、その他木部や鉄部などとの色のバランスも非常に重要になってきます。

 

既存色のように、新築時からと同じ配色バランスで塗り替える場合は、多少な色あせを考慮しても大まかにイメージができるのですが、問題はすべての配色を変える場合です。

その場合、外壁と他の木部や鉄部を一緒に決定してしまうことは難しいかもしれません。

 

外壁が決定した後は、実際に塗ってみてから、その他の色はバランスを考えて配色するという手順がよい方法だと思いますので、職人さんと打合せをしながら塗っていくのが望ましいといえます。

 

色だけは、文章説明での理解は困難かつ失敗につながります。

 

またその理解の元で工事を進めても、特に調合色は塗料メーカーや現場での職人が色合わせをするため、逆に混乱して余計な時間や手間が増えたり、また塗っては見たもののイメージが違い、再度塗りなおすという事態にもなる可能性もあります。

 

色に詳しい説明を受けるのではなく、色は個人的主観に大きく作用するので、何を言っても見た目での判断になります。

 

カラーコーディネーターでもなく一級建築士でもなく、家はやはり現場に徹した職人に聞くのが一番間違いのない判断に近づくのではないかと思います。

 

また色の理屈としては、デザイン性を意識した店舗や戸建ての場合は必要ですが、一般的な戸建ての場合は、近隣などの環境を考慮にいれる人は実際には少ないので、この点は考えなくてもいいでしょう。


そして塗装は数年後経過したときのイメージをする必要性もあります。

外壁塗装は完了後がよければそれで良しというものではありません。


どんなに性質の高価な塗料でも、汚れないということもありません。

どうせ塗るならと、鮮やかで明るい色を選択する人も少なくないので、その気持ちはわからなくはありませんが、汚れが目立ちにくい色を選ぶという考えも必要だと思います。

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