藤井・稲熊『逐条解説・平成21年改正独占禁止法』 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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東京都
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閲覧数順 2017年10月16日更新

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藤井・稲熊『逐条解説・平成21年改正独占禁止法』

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逐条解説 平成21年改正独占禁止法―課徴金制度の拡充と企業結合規制の見直し等の解説 (逐条解説.../商事法務
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藤井・稲熊『逐条解説・平成

商事法務、2009年

課徴金制度の拡充と企業結合規制の見直し等の解説である。

本文185頁。残りの部分(第3部)は参考資料である。

時間がない人は、簡潔に要点をまとめてある第1部(約40頁)だけを読めば十分である。

第1部 総論

第1章 改正までの経緯

第2章 課徴金制度の見直し

1 排除措置命令・課徴金納付命令の趣旨・目的

 排除措置命令は、独禁法違反行為がされた場合、競争秩序を回復するための公正取引委員会による命令である。

 課徴金納付命令は、独禁法違反行為のうち一定のものについて、金銭的な不利益を課す行政上の措置である。

2 排除型私的独占に対する課徴金制度の導入

 従来はカルテル・入札談合等の不当な取引制限が課徴金納付命令の対象であった。

 平成17年独禁法改正により、支配型私的独占(経済的に価格カルテルと同じ競争制限効果が生じる)について、課徴金納付命令制度が導入された。

 平成21年改正は、供給に係る排除型私的独占(取引拒絶、差別対価など)についても、競争制限効果があることから、課徴金納付命令の対象とされた。

 課徴金の算定は、売上額に、算定率(製造業等6%、小売業2%、卸売業1%)をかけたもので計算される。

3 不公正な取引方法に対する課徴金制度の導入

 課徴金制度の対象として、不公正な取引方法のうち、以下の5類型が法定された。

共同の取引拒絶

継続的な差別対価、

不当廉売

再販売価格の拘束

優越的地位の濫用

課徴金の算定方法は、原則として、売上額(優越的地位濫用のみ取引の相手方との売上高)に、算定率(製造業等6%、小売業2%、卸売業1%)をかけたもので計算される。

 なお、下請法に基づく勧告に従った場合には、課徴金の対象とならない(下請法7条)。

4 不当な取引制限において主導的役割をした事業者に対する課徴金の割増し

 上記のような事業者に対する課徴金は5割増しとされた。

5 課徴金減免制度の見直し

 独禁法違反行為を申告をした事業者について、課徴金の減免がされた。従来は申告順3社までだったのが、5社に拡大された。また、同一企業グループは1社とカウントするように改正された。

6 排除措置命令の対象となる事業者の範囲の明確化

7 違反行為に係る事業を承継した事業者に対する課徴金納付命令

 独禁法違反行為をした事業者の事業を承継した事業者に対して、排除措置命令・課徴金納付命令の対象とすることができるように改正された。

8 排除措置命令・課徴金納付命令の除斥期間の延長

 除斥期間は、従来は3年間だったのが、5年間に改正された。

第3章 企業結合規制の見直し

第4章 不当な取引制限等の罪に対する懲役刑の引き上げ

第5章 その他の改正

1 海外競争当局に対する情報提供

2 利害関係人による審判記録の閲覧・謄写

 審判記録の閲覧・謄写について、正当な理由があれば、公正取引委員会は拒否できる。

3 差止請求訴訟における文書提出命令の特則の導入

 独禁法違反行為に対する民事上の差止請求訴訟について、文書提出命令をより活用しやすくするための特則が設けられた。

4 求意見制度の見直し

 独禁法25条訴訟について、旧法では裁判所が公正取引委員会に対する意見を求めることが義務付けられていたのを、意見を求めるかどうかについて任意的とする旨改正された。

5 職員等の秘密保持義務違反にかかる罰則の引き上げ

6 事業者団体届出制度の廃止

第2部 逐条解説

第3部 資料

企業結合規制の規定の主な改正

・株式取得が事後報告制から事前届出の対象になった。

・対象企業の基準が総資産額から企業集団の国内売上高合計額へ

・届出基準(国内売上高合計額)の基準額が引き上げられた(届出不要の範囲が広がった)

・共同株式移転について、規定の整備

[株式取得]

株式取得会社の国内売上高合計額が200億円超で、かつ、被取得会社の国内売上高合計額50億円超

[合併等]

合併当事会社のうち国内売上高合計額が200億円超と50億円超の会社がある場合

[事業譲渡・事業譲受け]

事業譲受け会社の国内売上高合計額200億円超

事業譲渡会社の国内売上高合計額30億円超 

21年改正独占禁止法』