- 村田 英幸
- 村田法律事務所 弁護士
- 東京都
- 弁護士
対象:民事家事・生活トラブル
- 榎本 純子
- (行政書士)
基礎から学べる金融商品取引法 第2版/弘文堂 近藤教授は、証券取引法が改正されて金融商品取引法という名称に代わる前から、『証券取引法読本』という概説書を出されていた権威である。 証券取引法については、例えば、野村証券が東京大学に同法の寄付講座を設けてもらったり、法律や定義の名称、適用される対象が証券会社であったりして、証券会社の特別法という印象が強かった。私は、近藤教授の、『証券取引法読本』で、はじめて証券取引法を勉強した。その頃は、せいぜいインサイダー取引に関する刑事事件を除けば、裁判例も少なかった。 しかし、金融商品取引法の適用される対象が金融商品一般となったのに伴い、概念定義が抽象度を増し、準用条文や政令委任などが増えて複雑となった。 もっとも、本書を読むと、概念の定義、制度趣旨が平易に丁寧に書かれているため、テクニカルタームをまずは覚え、制度趣旨から考えて、金融商品取引法の規制からすると、こうなるはずと考えながら読むと、飲み込みやすいと思われる。 ただし、平成24年改正までフォローしている本書刊行後、平成25年にも、金融商品取引法の改正がされているので、留意が必要である。
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近藤光男『基礎から学べる金融商品取引法(第2版)』