「ちょっと、うちの店になんだかギクシャクした問題を感じるんだけれど・・・それが何かハッキリとわかるような方法はないかな?」
あるアパレルチェーン店の社長から相談を受けました。そのアパレルチェーン店は、スタッフをとても大切にしています。それに答えてスタッフも高い満足度、高いモチベーションで働いています。その結果、お客様の満足度も高く、大小様々な感動物語が生まれています。
しかし、それが全ての店、全てのスタッフの事なのかというとそうではなさそうです。一部の店(かどうかはわかりませんが)、一部のスタッフで、なんだか上手く意思疎通が出来ない状態が発生しているようなのです。それが気になった社長からの相談でした。
私がおすすめしたアクションはシンプルです。経営者やマネジャーが、店の「ん?」と言うような気配を感じたときに最初にすべきことは、その店舗スタッフ全員の個人面談です。それにより、すぐにその気配の原因を把握し、問題の根源を改善することが重要なのです。社長はすぐさまその店のスタッフの個人面談を実施しました。その結果、社長が不安を感じた気配については、店長とスタッフとのコミュニケーションについて改善策を計ることにして、しばらく様子を見ることになりました。
しかし、そこで見つけた何かしらの問題点を無事に改善出来たとしても、安心してはいけません。問題の陰には、別の問題が隠れているものですし、ひとつの店で起こる問題は、他の店でも起こりうる問題なのです。ですので、次に行うべきアクションは、全社全スタッフへの「スタッフ満足度調査」の実施です。私は、社長に「スタッフ満足度調査」の実施をおすすめしました。
「いやあ~うちは去年、スタッフ満足度調査をしたんだよ。その時の満足度は、80%もあったんだよ。全体としては問題は無いんじゃあ無いのかな~」
スタッフ満足度が80%とは立派です。さすがはスタッフを大切にしている会社だけあります。しかし、満足度評価の「高い平均値」で安心していてはいけません。この「平均値の安心感」が、隠れている問題の発見を邪魔するのです。
「社長!3と3の平均は、3ですが。1と5の平均も3なんですよ。去年行ったスタッフ満足度調査には、極めて低い店や、極めて低い個人の評価は無かったのですか?」
たとえ全社平均の満足度が99%であっても、もしも、たったひとりの「思いっきり不満を持ったスタッフ」がいたら、そこから大きな問題が始まってしまうのです。現に、このアパレルチェーン店が昨年行った調査結果には、他店舗よりも著しく満足度に低い店や、平均的な満足度の店でも一部に著しく満足度の低いスタッフ、つまりかなり不満を持っているスタッフがいたことが判りました。
せっかくのデータも分析方法を間違えば、ただの自己満足用のデータに過ぎなくなります。社員やパート・アルバイトが自社で働くことについて高い満足感を覚えて欲しいと考えるのならば、そしてそれこそがお客様に高い満足を提供する基盤で有り、この2つの満足が高ければ高いほど、コストダウンにも繋がると信じているならば、「意味のある満足度調査の質問」と「根っこを見つける分析力」が不可欠です。
明日からは、私がおすすめする「スタッフ満足度調査」の「質問」についてお話ししましょう。
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