「私たちは、この街の30~40代のビジネスマンの方々に、最高の料理とサービスと食空間を提供することにより、仕事の疲れを癒し、明日への活力を湧かせることを目指します。」
あるイタリアンバールのオーナーは、このようにお店のミッションを決めました。この街には、多くのOLがいます。若い奥様達もたくさんいます。しかし、居酒屋さんは数件あるものの、カジュアルなイタリアンはありませんでした。駅に近く、住民人口も多いことから、最初は普通のピッツェリアとしてオープンしようかと考えていたのですが、ビジネスマンの夜の憩い、歓談の場所が少ないと考えてこのようなミッションを決めたのでした。
この店のポジショニングも明確です。平日ランチは、OLと若い主婦。平日ディナーはOL。土日のランチとディナーは、近隣住民のほんのちょっとだけ気取った食事の場となっています。この4つの時間帯にこれだけ上手く街のニーズにマッチしたポジションを得ている店は、この街には今までありませんでした。お陰で、オープン以来2年間、客足が途絶えること無く繁盛しています。
このようにポジショニングとターゲッティングが明確だからこそ、ミッションにはブレがありません。誰の何を解決するために自分達はこの街に存在するのか?は、スタッフの誰もが答えることが出来るのです。これは、販促策を打つ際にもブレ無く決めることが出来るので、手当たり次第や思いつきで販促をして無駄なコストを掛けることがありません。
戦略を決めていく際にも、このポジショニングとターゲッティング、そして達成すべきミッションが明確だと、思いつきで決め無くて済むようになります。
ただ、ここで多くの経営者や店長が陥ってしまうワナがあります。
それは、「戦略」の意味がよく解らない・・・・と言う根本的な問題なのです。
「戦略」とは・・・・「大局的に物事を捉えて敵に勝つ方法」と、一般的には説明されています。大局的・・・・非常に抽象的な説明なので、イマイチ意味がよく解りません。「進むべき道」という説明や「長期的な視点で」「総合的な計略」という解説をされているところもあります。「結論から考えずに全体から考える」という見方もあります。さらには、「しないことを決める」とか「捨てる物を決める」という解説もあります。
かなり極端な言い方ですが、私はこのような難しい説明が原因で、戦略を無視した戦術指向が世に蔓延しているのではないか!と思っています。
現場が理解を深めてそれを素直に実行するには、難しく抽象的な表現では無く、簡単で具体的な説明が必要なのです。
では、これについては長くなりますのでまた明日!
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