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閲覧数順 2017年08月16日更新

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「クラウド」について、あらためて。

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今回のお題は、「クラウド」です。

もうすっかり市民権を得たこの言葉ですが、不充分あるいは誤った認識があるようにも思えますので、今さらながら、触れたいと思います。

弊社のサイトでも触れているところではありますが、改めて解説したいと思います。

そもそも、「クラウド」とは何ぞや?

いきなりですが、100%の真理を包含する定義はありません。

2006年にGoogle社のCEOが発信したメッセージが起源だと言われておりますが、それまでクラウド的な存在が無かったわけではなく、どこからでも接続できるHotmailなどのメールサービスやストレージを提供するサービスは存在しており、既存のサービスを含む「概念」に改めて命名したものと解釈して差し支えないかと思います。

また、クラウドの協会や団体的なものは幾つか存在し各々で定義が異なり、クラウドを扱うITベンダーによっても解釈は異なります。
これは、売りたいものが各社で違うため当たり前と言えますが、私などは、売りたいものに恣意的な意味づけをしようとしていないか?と穿った見方をしてしまったりしますが。

話を戻すと、上記のような背景があるため、万人が納得する定義はありません。
その上で、実体を鑑みて説明するならば、
・自らが所有せず、利用するタイプのソフトウエアおよびサービス
・言い替えると、使用権が与えられるが、所有権は無い形。=自分のものではない
・インターネット接続を介して利用する

といったところでしょうか。
よく例えに用いられる、自家用車とレンタカーの違いと考えて差し支えありません。

利用できるものから分類した「クラウド」

「利用できるもの」とは何ぞや?というと、具体的には特定のソフトウエアやサービスであったり、リモートでログオンできるWindows環境であったり、サーバそのものだったりします。

これを順番に用語でいうと、SaaS(サーズ。旧ASP)、Paas(パーズ)、IaaS(イアース)と呼ばれており、それぞれ、ネット接続で利用するGmailなどのサービス、OSや特定のソフトウエアなどが整備済みのプラットフォーム、サーバやネットワーク環境を提供します。

IaaSについては、「レンタルサーバなどのホスティングと一緒じゃん」と思う人もいるかもしれませんが、ちょいと違います。
簡単に言うと、使う分だけ契約できて使った分だけ支払うのがクラウドで、予め規定されたサーバのスペックやリソースを月額いくらで支払うのがホスティング、と考えてよいかと思います。

その他、「○aaS」という表記でいくつかのサービスがありますが、とりあえずこの3つを覚えておけばokです。

接続の仕方から分類した「クラウド」

「接続の仕方って言っても、インターネット接続でしょ?」と思うかもしれませんが、いくつか種類があります。

まず、GmailやDropboxなどの「ネットにさえ接続できれば使用できるもの」をパブリッククラウドと呼びます。個人ユースで使用するものは、殆どここに属します。

メリットはネット接続さえできれば利用できるため面倒な設定もなく気軽に利用できることですが、殆どのサービスは利用者のIDとパスワードのみで制御されますので、セキュリティ的には充分ではないと言われることが多い所見です。

セキュリティ的に、というボヤっとした表現をズバリ言えば不正アクセス等による情報漏洩がありますが、これについて、個人レベルなら良いわけではありませんが企業レベルだと洒落にならない事態になります。

そのため企業ユースではパブリッククラウドの利用に慎重な立場をとる会社も少なくありませんが、じゃあ企業ではクラウドを使えないの?というと、そうでもありません。

企業独自のネットワークを構築し、インターネット接続を介して利用すればよいのです。
これを、プライベートクラウドと呼びます。


パブリッククラウドとの違いは、パブリッククラウドは所詮ユーザは利用者に過ぎず何の権限も持ちませんが、プライベートクラウドは企業自身のものなので、ある程度びコントロールが効くこと、「企業独自のネットワーク」の中にあるものは殆どの場合その企業が所有していること、といったところでしょうか。

また、パブリッククラウドとプライベートクラウドと組み合わせたハイブリッドクラウドという形態も存在します。

クラウドは救世主たり得るか?

猫も杓子もクラウドクラウドという風潮がありますが、じゃあクラウドにすれば何でも解決するのか?コストダウンが謳われているが、本当に安くなるのか?ということは、今一度、再考すべきであると考えます。

何もクラウドが悪いということではなく、無条件に「クラウド=良い・安い、クラウドでない=悪い・高い」というような論調もあるため、ちゃんと個々の事案ごとに考えて、マッチした場合には有力な解決策になり得るし、そうでない場合もあるということを認識して頂きたい、というのが今回のコラムの趣旨です。

よく言われるレンタカーと自家用車の例でいうと、父親は電車で通勤、母親は専業主婦、小学生の子供が2人の4人家族がいて、父親も母親も普通免許を持っているとします。

・子供の送り迎えや買い物に使うので、日常的に一台必要です。
・週末には家族で出掛けることが多く、キャンプなど遠出もします。

こういったケースの場合、日常的に1台必要なのは明白で、お父さんは電車で通勤するため、メインで乗るのはお母さんです。

この1台、レンタカーを毎日借りに行くでしょうか?
レンタカー屋さんが開いていないと借りられませんし、利用料も毎日払うなら買った方が安上がりです。絶対に買いますよね。

じゃあ、どんな車を買うでしょうか?
日常的に使うのであれば、乗り心地がよくて、小回りが利いて、燃費がよい車が良いでしょう。
間違っても、瞬発力を重視したスポーツカーや、荷台が広い代わりに普通の駐車場に入らない車なんて、候補にすら入りません。

ところで、ここで考えなければならないのが、週末のお出掛けについてです。

出掛けることを考えると、荷物もたくさん積むことができる大きめの車が必要です。
大きめの車だと、小型の車よりも大抵燃費は悪いですし、街乗りには窮屈だったりしますし、税金だって高くつきます。さて、どうしましょうか?

重要になるのは、「頻度」という切り口です。

確かに、お出かけに耐え得る大きな車を買えばよいような気もしますが、週に一度しか使わないのであれば、他の用途で使う週6回はワリを食う形になります。
お母さんの気持ちになれば、週一のお出掛けのために使いづらい車を週6回も運転したくないわけです。

余程お金持ちであれば、とにかく買ってしまえばよいという考えもありますが、コストをできるだけ削りたいということであれば、そうもいきません。

クラウドが真価を発揮するのは、こういったシーンなのです。

週一度という頻度であれば、初期購入のコストやローンおよび税金を含めた年間の維持費を考えると、殆どの場合、レンタカーの方がお得でしょう。
普段使いのコンパクトで燃費の良い車+お出掛けの時は大きな車をレンタカーで調達するというのが、コスト的な面では良い解決策かなと思います。

それに、今週の予定は海で次は山かもしれない。人数も今回は少数で次回は10人乗るかもしれない。来週は使わないかもしれない。でも直前に決まったら使いたい。そのシーンごとに目的に合った車を借りたい。「必要な時に、必要なだけ」。

こういったワガママなニーズを吸収できるのがクラウドの良いところです。

しかし、もちろん良いところだけではなく、自分で車を買った場合は税金も保険も色々かかりますが、1時間あたりのコストを考えた時、時間単位でチャージされるレンタカーは所有する場合よりも高いことが殆どです。
言い替えると、1トランザクションあたりの金額が所有する場合よりも高いという欠点もあります。

また、所有する場合であれば、いつでもどこでも何度でも出かけられますが、レンタカーの場合はお店が開いている時間に、その時点で空のある車しか借りることはできません。

まとめると、時間当たりの単価は高くなったとしても、それと比較対象となる月額固定請求と比べて、トータルの支払額が安くなったり、受けられるサービスが拡充されるならokというところでしょうか。

また、所有する場合は色々なことを好きにできますが、クラウドはいくらかの制約があり、コストダウンを含めたメリットの方が大きいならokという点、自前でこしらえる場合はそれなりのコストを要しますが資金も予算もない場合はクラウドを使うことで大きなキャッシュアウトを抑えることができるという点も重要です。

長くなりましたので、今回はこの辺りで。

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