- 眞鍋 顕宏
- 株式会社クレオ・アソシエイツ 代表取締役
- 兵庫県
- コミックデザイナー
対象:クリエイティブ制作
- 赤坂 卓哉
- (クリエイティブディレクター)
- 赤坂 卓哉
- (クリエイティブディレクター)
日本にはあらゆる分野の職人さんがたくさんいらっしゃいます。
私はそういう方と話をするのが好きで、時間ができればそんな方々のところに
ふらっと出かけます。
そしていつもお願いすること。
それは手を見せてもらうことです。
職人さんに刻まれた努力によって多少変形したような手をみれば、
その人の生きざまみたいなものが伝わってきて、それがとても刺激になるんです。
※写真は本文とは直接関係ありません。
という訳で、先日は革職人をされている方のところに行ってきました。
アポなしで突然やってきた僕にわざわざ手を休めて話に付き合ってくれ、
気がつけば3時間も話し込んでしまいました。
それでも嫌な顔ひとつせず、最後の方では「おっちゃん」って呼べるほど仲良く
させていただきました。きっと、そうした関係が築けたのは、モノづくりという
共通点があったからだろうと思います。
最近の「モノ」は、安さを求められすぎる傾向がある...
そんな話題に「今は消費者が求めていることだから…」って言うおっちゃん。
本当にそうなのだろうか?「どうしても欲しくなるモノが」がないから、
消費者は安さを求めてしまうのではないのだろうか?
とはいえ、おっちゃんにも生活があります。
生きていくためにはチャレンジ精神よりも堅実な仕事を選ばざるをえないのです。
でもその目は明らかにウズウズしていました。難しい技にチャレンジしたい。
ワクワクするようなものをつくりたい。自分たちの技術を若い人たちに継承してもらいたいって…
できないことを目の前に突きつけられると、職人というのは燃えるもの。
そういった火が、今少しずつ小さくなっている。
消費者にとっては「どうしても欲しくなるモノ」、
職人さんにとっては「どうしても作りたくなるモノ」。
きっとそういったモノこそが、人を豊かにしてくれるのだと思います。
それにより自分たち職人も磨かれる。安さへの挑戦だけが企業努力のような時代から
脱却しなければいけないんです。
日本の技術はそんな職人さんによって支えられているのですから。
その日は、同じモノづくりに携わる者として、色々と考えさせられる一日となりました。
〜 コミックデザイナー・眞鍋アキヒロ 〜
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◎漫画制作プロダクション・コミックキューブ http://www.comic-cube.jp/
◎大きな希望が生まれる、ちょっと小さなデザインオフィス http://www.dio-grafico.jp/
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