実演家などの権利(著作隣接権、実演家人格権、使用料・報酬を受ける権利)6 - 民事事件 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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実演家などの権利(著作隣接権、実演家人格権、使用料・報酬を受ける権利)6

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(商業用レコードの二次使用)

第95条  放送事業者・有線放送事業者(以下この条及び第97条第1項において「放送事業者等」という。)は、第91条第1項に規定する権利を有する者の許諾を得て実演が録音されている商業用レコードを用いた放送・有線放送を行った場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆・観衆から料金を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行った場合を除く。)には、当該実演(第7条第1号から第6号までに掲げる実演で著作隣接権の存続期間内のものに限る。次項から第4項までにおいて同じ。)に係る実演家に二次使用料を支払わなければならない。

2  前項の規定は、実演家等保護条約の締約国については、当該締約国であって、実演家等保護条約第16条(a)(i)の規定に基づき実演家等保護条約第12条の規定を適用しないこととしている国以外の国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家について適用する。

3  第8条第1号に掲げるレコードについて実演家等保護条約の締約国により与えられる実演家等保護条約第12条の規定による保護の期間が第1項の規定により実演家が保護を受ける期間より短いときは、当該締約国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家が同項の規定により保護を受ける期間は、第8条第1号に掲げるレコードについて当該締約国により与えられる実演家等保護条約第12条の規定による保護の期間による。

4  第1項の規定は、実演・レコード条約の締約国(実演家等保護条約の締約国を除く。)であって、実演・レコード条約第15条(3)の規定により留保を付している国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家については、当該留保の範囲に制限して適用する。

5  第1項の二次使用料を受ける権利は、国内において実演を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)でその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該団体によってのみ行使することができる。

6  文化庁長官は、次に掲げる要件を備える団体でなければ、前項の指定をしてはならない。

一  営利を目的としないこと。

二  その構成員が任意に加入し、又は脱退することができること。

三  その構成員の議決権及び選挙権が平等であること。

四  第1項の二次使用料を受ける権利を有する者(以下この条において「権利者」という。)のためにその権利を行使する業務をみずから的確に遂行するに足りる能力を有すること。

7  第5項の団体は、権利者から申込みがあったときは、その者のためにその権利を行使することを拒んではならない。

8  第5項の団体は、前項の申込みがあったときは、権利者のために自己の名をもってその権利に関する裁判上又は裁判外の行為を行う権限を有する。

9  文化庁長官は、第5項の団体に対し、政令で定めるところにより、第1項の二次使用料に係る業務に関して報告をさせ、若しくは帳簿、書類その他の資料の提出を求め、又はその業務の執行方法の改善のため必要な勧告をすることができる。

10  第5項の団体が同項の規定により権利者のために請求することができる二次使用料の額は、毎年、当該団体と放送事業者等又はその団体との間において協議して定めるものとする。

11  前項の協議が成立しないときは、その当事者は、政令で定めるところにより、同項の二次使用料の額について文化庁長官の裁定を求めることができる。

12  第70条第3項、第6項及び第8項並びに第71条から第74条までの規定は、前項の裁定及び二次使用料について準用する。この場合において、第70条第3項中「著作権者」とあるのは「当事者」と、第72条第2項中「著作物を利用する者」とあるのは「第95条第1項の放送事業者等」と、「著作権者」とあるのは「同条第5項の団体」と、第74条中「著作権者」とあるのは「第95条第5項の団体」と読み替えるものとする。

13  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律  の規定は、第10項の協議による定め及びこれに基づいてする行為については、適用しない。ただし、不公正な取引方法を用いる場合及び関連事業者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

14  第5項から前項までに定めるもののほか、第1項の二次使用料の支払及び第5項の団体に関し必要な事項は、政令で定める。

 

(譲渡権)

第95条の2  実演家は、その実演をその録音物・録画物の譲渡により公衆に提供する権利を専有する。

2  前項の規定は、次に掲げる実演については、適用しない。

一  第91条第1項に規定する権利を有する者の許諾を得て録画されている実演

二  第91条第2項の実演で同項の録音物以外の物に録音・録画されているもの

3  第1項の規定は、実演(前項各号に掲げるものを除く。以下この条において同じ。)の録音物・録画物で次の各号のいずれかに該当するものの譲渡による場合には、適用しない。

一  第1項に規定する権利を有する者又はその許諾を得た者により公衆に譲渡された実演の録音物・録画物

二  第103条において準用する第67条第1項の規定による裁定を受けて公衆に譲渡された実演の録音物・録画物

三  第103条において準用する第67条の2第1項の規定の適用を受けて公衆に譲渡された実演の録音物・録画物

四  第1項に規定する権利を有する者又はその承諾を得た者により特定かつ少数の者に譲渡された実演の録音物・録画物

五  国外において、第1項に規定する権利に相当する権利を害することなく、又は同項に規定する権利に相当する権利を有する者若しくはその承諾を得た者により譲渡された実演の録音物・録画物

 

(貸与権等)

第95条の3  実演家は、その実演をそれが録音されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。

2  前項の規定は、最初に販売された日から起算して一月以上十二月を超えない範囲内において政令で定める期間(12月と定められている。)を経過した商業用レコード(複製されているレコードのすべてが当該商業用レコードと同一であるものを含む。以下「期間経過商業用レコード」という。)の貸与による場合には、適用しない。

3  商業用レコードの公衆への貸与を営業として行う者(以下「貸レコード業者」という。)は、期間経過商業用レコードの貸与により実演を公衆に提供した場合には、当該実演(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係る実演家に相当な額の報酬を支払わなければならない。

4  第95条第5項から第14項までの規定は、前項の報酬を受ける権利について準用する。この場合において、同条第10項中「放送事業者等」とあり、及び同条第12項中「第95条第1項の放送事業者等」とあるのは、「第95条の3第3項の貸レコード業者」と読み替えるものとする。

5  第1項に規定する権利を有する者の許諾に係る使用料を受ける権利は、前項において準用する第95条第5項の団体によって行使することができる。

6  第95条第7項から第14項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合においては、第4項後段の規定を準用する。

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