- 松下 雅憲
- 株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
- 東京都
- 店長育成・販売促進ナビゲーター
対象:人材育成
「何も言わないで聴いて欲しいんです。」
私は、相手とのコミュニケーションギャップをとても嫌います。
なので、相手の話の細部をきちんと理解したいし、話の途中で疑問が生じたら、質問をします。
話そのものに矛盾が生じても、その矛盾を確認し、自分の理解のどの点に誤解があるのかを確認したいのです。
それもこれも理由は「相手のことをより正しく知りたいから」なのです。
私は、こうすることで「相手軸」に立ちっていると自負していました。
誤解をしないように、集中し、真剣に相手の話を聴く、そして疑問点は質問して確認する。
このこと自体は何ら問題はありません。
しかし、相手の状況や相手のニーズにより、必ずしも「質問をする」ことが、相手軸に立っていない行動となることがあるのです。
先日、ある友人から相談事を聴いて欲しいと依頼を受けたので、話を聴いていました。
彼女は、話を始めました。
しかし、話が途中で飛んで、急に違う話題になります。
話が戻っても、なんだかさっき聴いた話と少し違うような気がします。
私は、その都度、訳がわからなくなり質問をします。
眉間にしわが寄ったりします。
真剣に聴いているのです。
しかし、聴けば聴くほど解らなくなります。
で、また質問をします。
すると、急に
「何も言わないで聴いて欲しいんです。」
となったのです。
私は大混乱!
しかし、何も言わないで聴いて欲しいという相手のニーズがわかったので、最後まで質問はしないで、話を聴くことにしたのです。
すると、
「あああ~スッキリした。ありがとう。もう大丈夫!」
私は、キョトン・・・・です。
彼女のニーズは、「ただ聴いて欲しいだけ」
私のコーチングなど不要だったのでしょうか?
しかし、私はコーチ。相手とのギャップは持ちたくない。それは相手の為・・・・そう思っていました。
実は、これが大きな勘違いだったのです。
私の「相手軸に立ったつもり」は、「自分のための相手軸」。
つまり、自分がスッキリしたかったのです。
もちろん、正確に話をくみ取る事は大切です。
しかし、それは、必ずしも相手のニーズではないことがあるのです。
最初に相手のニーズありきです。
最後まで、質問もせずにただじっと聴く。うなずきながら聴くだけ。
それで十分なとこもあるのです。
自分ではき出すだけで、自分の中で未整理の言葉や考えが整理できる。
そう言うこともあるのです。
質問をして、コーチが相手の考えを引き出す、ことが必ずしも必要ではないのです。
そう考えるとよくわかります。
私がコミュニケーションギャップを持ちたくないのは、私のニーズなのです。
まずは、相手がスッキリするまで話す事が大切なのですね。
もちろん、相手が行き詰まったり、わからなくなったり、悶々としていたら・・・質問します。
そう言えば、私のコーチもただずっと私の話を聴き続けてくれるときがあります。
なるほどな~そうだったのか・・・
ただひたすらに聴く。聴くだけに集中する。
ようやく、コーチとして大切なことが理解出来たような気がしました。
ありがとう。
いつもお読み頂きありがとうございます。
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