- 葛西 伸一
- 株式会社メンター・クラフト 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
対象:人材育成
部下は一体、性善説で指導すべきか、
はたまた性悪説で指導すべきか?
部下に対しては強制した方が業績が上がるのか?
それとも、モチベーションを高めて自律的に働かせる方が
業績が上がるのか?
上司になれば、誰もが一度は通過する関門である。
また、いつになってもその答えの迷宮に入って
しまう管理職もいるだろう。
そういう方は是非とも自分なりの結論を
このコラムをきっかけに出していただければと願う。
さて、ズバリ答えを言おう。
部下は、性善説と性悪説の両方を備えている。
有名な理論で、ダグラス・マクレガーのX理論とY理論というものがある。
平たく言えば、X理論が性悪説で、Y理論が性善説のようなものだ。
X理論は、「人間は本来なまけたがる生き物で、責任をとりたがらず、
放っておくと仕事をしなくなる」という考え方。
この場合、命令や強制で管理し、目標が達成できなければ懲罰といった、
「アメとムチ」による経営手法が必要となる。
一方、Y理論は、「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために
自ら行動し、進んで問題解決をする」という考え方。
この場合、労働者の自主性を尊重する経営手法となり、
労働者が高次元欲求を持っている場合有効である。
そして、マネージャーたちが従うべきは、Y理論のアプローチで
あるというのがマクレガーの結論だ。
しかし、みなさんはご存じだろうか。
私の知ってる範囲においても、一部の大手、中小企業では、
経営陣からの恐怖パワーで業績を上げている会社が数多くある。
また逆もしかり。つまり、世の中には、X理論を主軸とした会社と
Y理論を主軸とした会社が存在し、それぞれが一定の業績を上げている。