歯ぐきの腫れ、放っておくと大変なことに!?
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今までに「歯ぐきが腫れてしまった」という経験をした方、多いかと思います。
大抵は数日でひいてしまったり、痛みもないために歯医者さんに行かずじまいなんてこともあるでしょう。
ただ、その「歯ぐきの腫れ」、意外と侮れないものです。
重大な病気のサインであることもありますので注意が必要ですよ。
歯ぐきが腫れてしまう原因、さまざまなものがあります。
年をとった方だけでなく、それこそ小学生でも歯ぐきが腫れてしまうということがあります。
ざっと挙げるだけでも
・プラークコントロール(歯みがき)の不良
・歯肉炎、歯周炎
・歯の根の病気
・歯並び、咬み合わせの悪さや不適合の詰め物
・疲れや病気による免疫力の低下
・服用している薬の副作用
・骨の盛り上がりや腫瘍
・歯ブラシ等による傷からの感染
これらが単独、もしくは複合的に組み合わさって起こります。
この中でも主な原因となるものは「歯周病」と「歯の根の病気」です。
これらはどちらも「細菌の感染」によるものです。
歯周病とは「歯の周囲の骨が溶ける病気」です。
歯を支えている周囲の骨が溶けてしまっていると、歯と歯ぐきの境目にある「歯周ポケット」が深くなり、
そこが細菌の住処になってしまいます。
歯みがきがうまくできなかったり、体力が落ちた時に歯周病菌が増え、歯ぐきが腫れてしまいます。
虫歯が深く、神経が死んでしまった歯や、神経の治療をした歯の根の先に膿がたまってしまっている場合にも
歯ぐきが腫れることがあります。
歯の根の病気は「歯の内部から骨が溶かされてしまう病気」です。
歯の神経が腐り、内部にたまった膿が骨を突き破って出てくることで歯ぐきが腫れてしまいます。
これは歯みがきがしっかりできていたとしても起こります。
このように腫れてしまった箇所はどんどん骨が溶かされてしまいますので、一度腫れたがすぐにひいたので
大丈夫だろうなんて思わずに、早めに歯医者さんを受診するようにしましょう。
どちらのケースでも重度に進行してしまうと抜歯が必要になります。
次回は「歯ぐきが腫れないようにするには」「腫れてしまった時の自分でのケア」について書こうと思います。
倉田 友宏
千葉県松戸市むつみデンタルクリニック
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