荒川 雄一(投資アドバイザー)- コラム「「悪用される“プロ向けファンド”」」 - 専門家プロファイル

荒川 雄一
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荒川 雄一

アラカワ ユウイチ
( 東京都 / 投資アドバイザー )
IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
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「悪用される“プロ向けファンド”」

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お金の基本 2016-08-05 18:09

こんにちは!

さて、最近「プロ向けファンド」の名のもとに、

制度を悪用しているケースが散見されます。

 

プロ向けファンドとは、金融商品取引法において、

機関投資家を対象とした「特例業務」と位置づけられたファンドのことです。

機関投資家1社から出資を受ければ、

最大49人までの個人出資が認められています

 

通常のファンドの場合、金融庁による厳格な審査が行われ、

初めて登録が許されますが、プロ向けファンドは、

まさにその名前のとおり、“プロ投資家”を対象としているため、

届け出だけで募集ができてしまう簡便な制度となっています。

そして、この制度を悪用した詐欺紛いの事件が多発しているのです。

 

名古屋市に拠点を置く

「マネー・マネジメント・ストレングス」のケースでは、

延べ65人から約5億3千万円を集め

経営者らがその資金を流用していました。

募集時には、

「米国の銀行口座に出資金を送金すれば、

元本保証で、年率20%の配当がでる」と謳っていましたが、

実際には機関投資家からの出資の実態すらなかったようです。

 

2015年に金融庁に届け出があったプロ向けファンドは、

3057件に達しますが、そのうち問題があると思われる業者は、

なんと693件(約20.9%)にまで上り、年々増加傾向にあります。

 

プロ向けファンドとして届け出されているため、

信用して投資してしまう高齢者の被害が多いようです。

この“低金利時代”は特にそうですが、

「元本保証」、「高配当」の“決まり文句”が出てきたら、

疑う習慣を是非とも持っていただきたいと思います。

 

規制強化によって、詐欺紛いのプロ向けファンドを、

減らすことはできるかもしれませんが、

反面、監督官庁の目が行き届かない

“無届の悪徳業者”が増えることも十分に考えられます。

 

「高配当で元本保証など世の中にはない」という大前提のもと、

それでも迷ったら、投資する前に、

必ず、家族や第三者であるFP、

投資アドバイザーなどの専門家に相談していただきたいと思います。

 

投資はあくまで、「自己責任」であることをお忘れなく!

 

それでは、今週末も、穏やかな週末をお過ごし下さい。

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