対象:人事労務・組織
本田 和盛
経営コンサルタント
-
懲戒解雇事由について
- (
- 5.0
- )
凄腕社労士 本田和盛です。
就業規則の懲戒解雇規定ですが、記載する懲戒事由については特に制限はありません。よって相談者が書かれた内容で規定を作成するのは自由です。しかし懲戒事由にもとずく解雇がすべて有効になるかというと、そうではありません。
懲戒解雇は懲戒処分の中でも、もっとも重い処分です。誰もが懲戒処分になっても仕方ないと思えるような事案でなければ、争いが発生した場合に、裁判で無効とされます。
<労働契約法18条>
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」
たとえば、無断欠勤2週間で懲戒解雇と規定しても、それだけでは有効にはなりません。会社が出勤の督促をしたが、それでも欠勤し続けたことが過去に何度かあって、さすがに「解雇やむなし」といえるレベルに達していなければ、解雇は認められないでしょう。
また懲戒解雇の場合は、本人に弁明の機会を与えることも必要です。懲戒解雇は退職金不支給などの不利益が大きいので、慎重に行う必要があります。
評価・お礼
カヌー さん
本田様
ありがとうございます。
とても参考になりました。
カヌー
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
就業規則を作る際、懲戒解雇事由を書きますが、
労働基準監督署の通達に準じるケースが多いと
下記のようなことは可能なのでしょうか。
・無断欠勤2週間を1週間・10日程度にする。
※できれば… [続きを読む]
カヌーさん (東京都/43歳/男性)
このQ&Aに類似したQ&A