対象:住宅設計・構造
日本人の素晴らしき情緒を引き継いでください
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ボッテガベルタ太田です。初めまして。
私の知識の範囲で簡単に「お稲荷様」についてお話します。
本来の名称は「豊受神(とようけのかみ)」「倉稲魂神(うかのみたまのかみ」と呼ばれています。
名称の通り農業が盛んであった時代の田畑や農地からの恵みに感謝し、獣から守るという意味合いであったようです。現代は農地も少なくなり、恵みの神として商売繁盛の神様に謳われるようになりました。お稲荷様=狐というイメージがありますが、この神様のお使いする方が狐の姿であって、お稲荷様は人の姿が一般的です。
もし、移転或いは解体するような場合は、できればお付き合いのある神社にご相談されるのが一番間違いありません。礼儀にうるさい神様のようです。
移設の場合は「遷座」と言う儀式で祝詞を上げ、光のかからないように覆いを掛け、工事中は神社で預かっていただいて、完成後「遷座祭」と言うような儀式を行います。解体の場合も神社にお願いして、特別なお祓いをしてもらわなくてはなりません。基本的には魂を抜いて納めていただくと言うような儀式でしょうか。
私の個人的な気持ちとしては、もしお気持ち的に差し支えなければ、或いは設計そのものに影響が無ければ伝統を守って祀っていただくのもよろしいのではないかと思います。もしくは少し形を変えて家の中に神棚とお祀りする方法もあるらしいです。
日本人も昔は朝神社に軽くお参りしていく方なども見かけましたが、今はそういう時代ではなくなりました。でも本来は日本人に最もあるべき情緒や美学は、温故知新の伝統の中にあると思っています。心のよりどころは人それぞれに違いますし、仏教の諸行無常の「無」の精神も、ある意味日本人ですが、今まで長く存在していた伝統を守ることも意味のあるものと思っています。勝手ながら最後に思いを付け加えさせていただきました。
とにかく勝手に壊されないで、神社にご相談の上、お決めください。
評価・お礼
kiko さん
太田様、大変詳しくご指導頂きまして、誠に有難うございました。移設する方向で、近くの神社に確認してみます。
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この回答の相談
敷地内に住宅の建替え(位置も変更)をすることなりました。
解体予定の旧家の西側には、お稲荷さんがあります。
その、お稲荷さんの取扱い方と注意点についてご指導願います。(また、お稲荷さんは何の目的で設置されているのか)
旧家解体の際、一緒に片していいものなのか、移設するには誰にお願いするのか等。
kikoさん (東京都/35歳/女性)
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