糖質の量およびGI値の再点検を

娘さんがインスリン過剰分泌症と診断されるきっかけとして、どのような症状があったのでしょうか。インスリンがすい臓から過剰に分泌されるということは、インスリンの分泌を刺激する何らかの原因があるはずです。

よくある原因としては糖質の過剰摂取が挙げられます。糖質が過剰に体内に入ってくることで、膵ランゲルハンス島のベータ細胞からインスリンが多量に分泌されます。そうしないと血糖値が上昇し続け糖尿病になってしまうからです。

インスリンの過剰分泌が続くと様々な問題が生じてきます。まず問題になるのが体重の増加です。インスリンが脂肪細胞を刺激し、血中の脂肪酸を脂肪細胞内に取り込んでしまうからです。ここで娘さんの体重が気になるところですが、差し支えなければ現在の身長と体重、そしてその変化を教えてください。

インスリン過剰分泌がさらに続くと、動脈硬化など生活習慣病の引き金になってしまいます。従ってインスリンが過剰分泌されないような体内環境にする必要があります。その基本は糖質制限と適度な運動です。

インスリンが過剰に分泌されやすい糖質としては「単糖類」があります。わかりやすい例が白砂糖です。腸から急速に吸収されるため、血糖値が急上昇しやすいとされます。よく「GI値」が問題となりますが、白砂糖はGI値の高い食材の代表です。

その他、精白された小麦粉や白米など「白」と名のつくものは、大方GIの高い食材です。対照的に、黒砂糖や全粒粉、玄米などはGI値の比較的低い食材です。てんさい等や和三盆などもそうです。ただそれも程度問題で、黒砂糖なども食べ過ぎればインスリン過剰分泌に結びつきます。

お話からすると、かなり食事には気を遣っていることが伺えますが、糖質や脂質全体の「量」になお課題があるのかも知れません。全体を見回して、食べすぎがないかどうか、一度点検してみてはどうでしょうか。また運動不足がないかどうかもポイントです。