対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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一長一短あり
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- 5.0
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田舎侍さんこんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
布基礎とベタ基礎の基本は、野平さんのおっしゃるとおりです。
一般的な評価としては、ベタ基礎は布基礎より優れているとされています。
**根入れ深さ
布基礎が30cm程度に対し、ベタ基礎の根入れは15cm位しかありません。
15cmというのは、ほとんど地表に浮いている状態で、地層は表土です。
既存の基礎を解体する場合は、既存が布基礎の場合、地盤を荒らし、表層は盛土状態のフワフワになってしまいます。
**基礎の剛性
剛性とは、不同沈下を起こした場合に抵抗する基礎の硬さのことです。
詳細は省きますが、基礎高さの小さいベタ基礎より、布基礎の方が剛性が高いと考えられます。
**どちらが安全か
上記からすると、剛性の小さなベタ基礎より、剛性の高い基礎を深く入れる布基礎が良いことになります。
先日、住宅を多く手がける工務店の幹部と、基礎について話をしましたが、沈下によるクレームは、ベタ基礎より布基礎の方がかなり多いそうです。
この理由は、人通口にあります。
床下は、点検のためもぐれるようにしますが、基礎で区切られた各スパンに行けるように、基礎梁に人が通れる開口を作る、これが人通口です。
布基礎では人通口によって剛性が激減してしまうのに対し、ベタ基礎の床が最低限の剛性を確保しているのです。
ベタ基礎では、土工事で、慎重に基礎下の地盤を作る必要があり、
布基礎では、人通口で剛性が落ちない工夫が必要です。
**コスト
ベタ基礎より布基礎が安いはずなのですが、ベタ基礎を標準工法として、布基礎を高く見積もる工務店が少なくありません。
布基礎では、基礎だけでは間は土なので、湿気防止のコンクリートも必要です。
以上、長短ありますが、総合的には、ベタ基礎が扱いやすいでしょう。
**鉄筋の被り
土に接する部分の被りは、60mmが原則です。
参考にしていただけたら幸です
評価・お礼
田舎侍 さん
森岡先生、部門別にして頂き、更に大変詳しい説明ありがとうございました。
これを参考にもっともっと勉強したいと思います。
(現在のポイント:1pt)
この回答の相談
再来年の春に住宅を建てる予定で、最近住宅建築の勉強をし始めた者ですが、
基礎で『布基礎』と『ベタ基礎』のそれぞれの違いについて教えて下さい。
また、床面積40坪の二階建て住居を建てる場合、『鉄筋のかぶり厚さ』はどれ位がベストなのですか?
何分初心者につき、質問に失礼があってもご勘弁下さい。
田舎侍さん (宮城県/36歳/男性)
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