対象:住宅設計・構造
森岡 篤
建築家
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コンクリートは最小限に
takiさん、こんにちは
パルティータ建築工房の森岡です。
住宅の外構にコンクリートを打つかどうかが環境に与える影響は、ヒートアイランド現象:温度環境と、雨水が浸透できるかという大きく2つの要素があり、しかも2つ別々の問題でなく関係しています。
特にここ10年位でしょうか、床上浸水となるような豪雨が襲うことが少なくありません。
単位時間当たりの雨量もすごいのですが、特に都市部がアスファルト道路で覆われ、敷地内も外構に裸地が少なく、雨水が浸透しないのです。
外構では、雨水を浸透しないコンクリート舗装は最小限にする方が良いと考えます。
住宅のコンクリート舗装は、安くありません。
私たちは、駐車場などでどうしてもコンクリートがほしいときは、2〜3mごとに10cm程度スリットを設け、砂利や草を入れ、雨水を浸透させています。
ヒートアイランド現象を考えた場合、コンクリートやアスファルトは、夏炎天下では表面温度が60〜70℃まで上がることがありますが、土はそんなに上がることはありません。
温度上昇は、材料自体の熱の性質の他、水が大きく関わっています。
水分が蒸発すると、気化熱をうばい、温度が下がるからです。
芝生の温度は、上記の炎天下でも、外気温より大きく上がることはありません、水分が蒸発するからです。
住宅の外構では、ヒートアイランドの上でも透水性でもコンクリートより土の方が良いとしても、裸地では家が汚れて困ってしまいますよね。
砂利は、材料自体の熱容量や断熱性はコンクリートと大きく変わりませんが、透水、保水して蒸発することから、透水性はもちろん、ヒートアイランドの面でも優れていると考えられ、家の廻りに使ったらどうでしょう。
芝生やリュウノヒゲのような地被植物を使うとよりベターです。
参考にしていただけましたでしょうか
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
敷地内の建家以外の外構部分は、ヒ−トアイランド現象を考慮して、土のほうがいいのでしょうか?
使い勝手を考えると、コンクリ−トを打ったほうがいいと思うのですが、コストの関係もあると思うのですが、最近の流行というか、業界の流れとしてはどうなのか知りたいのですが、よろしくお願い致します。
takiさん (大阪府/36歳/男性)
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